ほぼ三面記事

Menu

紀伊民報の配信記事一覧

2025年04月19日

通報迷ったら「♯7119」 5月から相談窓口運用、和歌山・日高広域消防

 和歌山県の日高広域消防事務組合消防本部(日高町萩原)は5月から、通報に迷った際の電話相談窓口「#7119」の運用を開始する。緊急性の高い要請者に向け、直ちに救急車を出動させる体制を構築することで、救命率の向上を目指す。

【田辺消防本部のチーム優勝 ロープ救助国際大会、和歌山の記事はこちら】


 相談窓口「#7119」は、急な病気やけがをしたとき、医師や看護師らが相談に応じ、病院の受診や救急車を呼ぶかの判断を手助けしてくれる。利用者の安心や救急車の適正な利用にもつながっている。

 心筋梗塞の場合、前兆として息切れ、圧迫感、肩の痛みなど、心臓と関係ない場所に症状が出る可能性がある。相談窓口を活用し病気のサインを見極めることで、潜在的な重傷者の発見につながるという。

 4月現在、#7119は全国37地域で実施されている。エリア人口は9976万人で人口カバー率は79・1%。県内では田辺市消防本部が、同市と上富田町内で2017年から運用している。

 県内4地域の消防本部(田辺市、白浜町、串本町、日高広域)は、26年4月からの消防指令業務の共同運用開始に向けて準備を進めている。119番通報を1カ所で受信することにより、災害時の迅速な応援体制の構築、経費削減、指令業務の高度化が可能になる。共同運用開始に先駆け、日高広域消防は5月から、田辺市消防本部の市救急安心センター事業(#7119)に加入する形で運用を開始する。

 日高郡内では昨年、119番通報が4027件あった。火災や救助、訓練などを除いた救急出動は2683件で、一昨年より127件増加している。

 日高広域消防は#7119の周知に向け、活用を呼びかける横断幕などを各出張所に掲げる。管内の各家庭には、A4サイズのシールチラシを配布する。電話機周辺など、目のつきやすい場所に張ってほしいという。

 日高広域消防の中川渉警防課長は「重大な疾患にいち早く気付ける場合がある
。24時間体制なので、通報に迷った際は#7119に相談してほしい」と話している。



4/19(土) 16:26

2025年04月19日配信の記事を見る