唐津署は13日、唐津市の60代女性が600万円をだまし取られるニセ電話詐欺事件が発生したと発表した。
同署によると5月10日、女性の携帯電話にサイバー関連の協会職員を名乗る男から電話があり、「サイト利用料の未払いで裁判になる」と告げられた。その後、セキュリティー協会の職員をかたる男から電話で「あなたの携帯電話がウイルスに感染し、91人が被害に遭っている」「サイバー保険の対象となり、600万円のプランに申し込めば、全員分の保証を受けられる」などと言われた。
女性は同19日までに13回にわたって指定の口座に振り込んだ。さらに生命保険を解約して金を払うよう指示を受けたことから不審に思い、同署を訪れて被害が発覚した。
武雄市は13日、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕された総務課付の課長代理待遇の男性職員(58)を停職6カ月の懲戒処分にした。併せて主任に降格した。
職員は3月24日午後、江北町内で車を運転中に警察官から停止を求められ、呼気検査で基準値を超えるアルコールが検出された。刑事処分はまだ決まっていないが、市は逮捕から約3カ月が経過していることなどから処分を下した。職員は当時、休職中だったため監督責任は問わず、管理者の処分は行わない。
小松政市長は「市民の信頼を裏切り、心よりおわびする。このような事態を再び起こさないよう、服務規律遵守の取り組みを徹底し、信頼回復に努める」とのコメントを出した。(澤登滋)
自衛隊輸送機オスプレイの配備先となる佐賀駐屯地(仮称、佐賀市川副町)の建設現場で、落下した発電機が20代の男性作業員にぶつかり、骨盤を骨折する重傷事故が起きていたことが12日、防衛省九州防衛局などへの取材で分かった。
9日午前9時ごろ、駐屯地の駐機場エリアで、台車で運搬していた約800キロの発電機が台車ごと転倒、男性作業員が倒れたところに発電機が落下した。男性は救急搬送され、手術を受けた。約2週間入院する。防衛省は10日、労働基準監督署に連絡したという。
九州防衛局によると、2023年6月に着工した駐屯地の建設現場で、これまでもその場で応急処置する程度のけがはあったが、救急搬送される事故の発生は初めて。
九州防衛局は「事故を受け、安全管理を徹底するよう指示した。工事への影響はない」としている。事故を公表しなかったことについて「工事敷地外に影響が出ていないため」と説明した。
自衛隊輸送機オスプレイ17機は7月9日以降、佐賀駐屯地に順次移駐される。(取材班)
アパートに侵入して住人に暴行を加えたなどとして、強姦(ごうかん)致傷や住居侵入の罪に問われた佐賀市の無職の男(36)は11日、佐賀地裁(山田直之裁判長)で開かれた裁判員裁判初公判で「押し倒しておらず、顔面は殴っていない」などと起訴内容を一部否認した。
起訴状によると、被告は2015年9月、佐賀県内のアパートで、玄関ドアを開けて帰宅した当時20代の女性を背後から押し倒して脅し、顔や右肩付近を拳で殴るなどして性交しようとしたとしている。女性は顔などに1週間のけがを負った。事件発生から9年後の昨年9月、県警が被告を逮捕した。
検察側は冒頭陳述で、昨年4月の県警の再捜査で、現場に残されたスリッパとタオルのDNA型鑑定などから被告の関与が浮上したことを明らかにした。「夜間に女性を物色し、帰宅するのに続いて玄関に侵入し、暴行などを加えた」と当時の状況も示した。
唐津市の暴力団関係者の住宅で起きた強盗事件で実行役を担ったとして、強盗や住居侵入などの罪に問われた住所不定、建設作業員の男(21)に、懲役6年6月を言い渡した佐賀地裁の判決が10日、確定した。期限の9日までに被告側、検察側が控訴しなかった。
判決によると、氏名不詳者と共謀して1月20日、唐津市の住宅で住人の60代女性に対し、首に腕を巻き付けたり両手首を粘着テープで縛ったりした上、約500万円などを奪った。また同日午前、伊万里市の会社営業所に侵入し、スーツケース2個を盗んだ。
佐賀県は11日、佐賀市川副町小々森の国道444号付近で道路陥没が発生し、約1キロにわたって全面通行止めにしたと発表した。
県によると、10日午後3時ごろに近隣住民の通報を受けて陥没を覚知した。調べたところ、縦2メートル、横4メートル、深さ70センチの範囲で道路下に空洞を確認した。地中に埋まっている金属製の管が腐食して破れていた。
小々森交差点から小々森入り口交差点までの約1キロを全面通行止めとしている。国道444号は県管理。県道路課は「現時点で復旧時期は不明」としている。
国立青少年教育振興機構の「子どもゆめ基金助成金」を不正受給したとして、佐賀南署は9日、詐欺の疑いで、佐賀市成章町、会社役員の男(60)を再逮捕した。
再逮捕容疑は、読み聞かせや昔遊びのイベントを開いていた団体「さが昔話の会」(佐賀市)の会長だった2020年4月と21年8月、架空、水増し計上した企画書を提出するなどして助成金計401万5918円をだまし取った疑い。同署によると、黙秘している。
同署は容疑者が同様の手口で助成金71万3千円をだまし取るなどしたとして、5月20日に詐欺容疑で逮捕していた。
同機構子どもゆめ基金部によると、22年6月までに同団体に対して17〜20年度の1655万円と、21年度の91万円の計1746万円を不正受給と指摘し、交付決定を取り消している。
唐津署は9日、詐欺の疑いで、神奈川県横須賀市安浦町2丁目、無職の男(44)を逮捕した。
逮捕容疑は2022年12月〜23年1月、唐津市の50代女性に対し、SNS(交流サイト)のメッセージで弁護士になりすまして「手付金だけで65万円」などとうそをいい、弁護士費用などの名目で9回にわたって計約167万円を送金させ、だまし取った疑い。
同署によると、容疑者と女性は交流アプリを通じて知り合い、面識があった。虚偽の遺産相続に関してやりとりをしていたという。
小城署は5日、小城市の60代男性が約287万円をだまし取られる「SNS(交流サイト)型ロマンス詐欺」事件が発生したと発表した。
同署によると、男性は4月、マッチングアプリで知り合った女性を装う人物とSNSのメッセージでやりとりをするようになり、「2人の将来のために一緒に投資をして稼ぎましょう」などと暗号資産取引を持ちかけられた。5月8日〜6月2日に5回にわたって計約287万円を振り込み、だまし取られた。
同署は、SNS型ロマンス詐欺の手口で小城市の50代女性が約48万円相当をだまし取られる事件が発生したことも発表した。
佐賀南署は4日、佐賀市の80代男性がパソコン画面に虚偽の警告を表示させて金銭をだまし取る「サポート詐欺」の手口で電子ギフトカード計110万円分を詐取される事件が発生したと発表した。
同署によると、男性は4月10日、自宅でパソコンを操作していた際に、画面に「セキュリティーサポートセンターに連絡してください」との表示が出て、指定の電話番号に連絡すると、片言の日本語を話す男から「ウイルスに感染して非常に危険な状態」「10年の保証であれば10万円」などと言われた。11回にわたって電子ギフトカードを購入し、カード番号を相手に伝えてだまし取られた。
鳥栖署は3日、詐欺の疑いで、住所不定、介護福祉士の男(30)を逮捕した。
逮捕容疑は共謀して5月27日、鳥栖市の80代男性の自宅に警察官をかたって電話をかけ、「あなたのキャッシュカードから現金が引き出されている。カードを証拠物件として預かる」などとうそを言い、警察官に成り済まして自宅を訪れ、「お金は警察署で鑑定に出して調べる」と告げてカード1枚と100万円をだまし取った疑い。「債権回収をしたという認識だった」と容疑を一部否認している。
同署によると、男は現金などを受け取る「受け子」役をしていたとみられる。
佐賀市金立町の「乳児院みどり園」で職員が刃物で襲われて殺害される事件が発生し、佐賀県内の児童福祉施設の関係者に衝撃が広がった。落ち着いた環境や平穏な生活を通じて子どもたちを支援する中で、職員の安全確保の課題を突き付けた。佐賀県児童養護施設協議会では今後、危機管理などの対応を検討する。
事件は5月31日夕、武雄市の中国籍の女(28)=殺人、銃刀法違反容疑で送検済み=が同園に現れて子どもとの面会を要求し、包丁を取り出して女性職員を切り付けたとされる。同園は、児童相談所から子どもの一時保護を委託されていた。
一時保護中の子どもへの面会は、子どもの福祉の観点から個別的な方針で行われる。今回は夫婦がそろっていることが条件で、母親の女だけでは面会できない条件になっていた。当日は児相に事前の連絡はなく、母親が1人で来園していた。
児童福祉の現場では、過去にも強引な面会を迫るケースがあった。県内のある施設では、子どもの返還を求めた保護者が近くの建物の窓ガラスに椅子を投げ付けて暴れた。職員は身をていして押さえつけたという。別の施設でも、急に子どもの面会を求められて調整していると、保護者が施設のガラスを割り、ナイフを手に「子どもを返せ」と叫ぶ危険な事案もあった。
各施設ではこれまで防犯対策として、不審者への対応訓練などを行っている。施設関係者は「子どもを預からせていただいているという気持ちで業務を行ってきた。保護者が暴れる想定はしていなかったが、それを想定した実践的な訓練の必要が出てきた」と話す。
県児童養護施設協議会の井上和宣会長は「これまでは面会なども保護者に寄り添って柔軟に対応してきた。子どもたちや職員に不安が広がっていないか心配だ」とし、「現状はどの施設にも警備員の配置などはなく安全といえない。絶対に次があったらいけない。現場と行政で事件をどう捉えて変えていくか、真剣に考える必要がある」と強調する。
同会は全国の協議会と情報共有しながら今後の対応策を検討する。(上田遊知、中島幸毅)
佐賀市金立町の「乳児院みどり園」で職員が刃物で襲われて殺害される事件が発生し、佐賀県内の児童福祉施設の関係者に衝撃が広がった。落ち着いた環境や平穏な生活を通じて子どもたちを支援する中で、職員の安全確保の課題を突き付けた。佐賀県児童養護施設協議会では今後、危機管理などの対応を検討する。
事件は5月31日夕、武雄市の中国籍の女(28)=殺人、銃刀法違反容疑で送検済み=が同園に現れて子どもとの面会を要求し、包丁を取り出して女性職員を切り付けたとされる。同園は、児童相談所から子どもの一時保護を委託されていた。
一時保護中の子どもへの面会は、子どもの福祉の観点から個別的な方針で行われる。今回は夫婦がそろっていることが条件で、母親の女だけでは面会できない条件になっていた。当日は児相に事前の連絡はなく、母親が1人で来園していた。
児童福祉の現場では、過去にも強引な面会を迫るケースがあった。県内のある施設では、子どもの返還を求めた保護者が近くの建物の窓ガラスに椅子を投げ付けて暴れた。職員は身をていして押さえつけたという。別の施設でも、急に子どもの面会を求められて調整していると、保護者が施設のガラスを割り、ナイフを手に「子どもを返せ」と叫ぶ危険な事案もあった。
各施設ではこれまで防犯対策として、不審者への対応訓練などを行っている。施設関係者は「子どもを預からせていただいているという気持ちで業務を行ってきた。保護者が暴れる想定はしていなかったが、それを想定した実践的な訓練の必要が出てきた」と話す。
県児童養護施設協議会の井上和宣会長は「これまでは面会なども保護者に寄り添って柔軟に対応してきた。子どもたちや職員に不安が広がっていないか心配だ」とし、「現状はどの施設にも警備員の配置などはなく安全といえない。絶対に次があったらいけない。現場と行政で事件をどう捉えて変えていくか、真剣に考える必要がある」と強調する。
同会は全国の協議会と情報共有しながら今後の対応策を検討する。(上田遊知、中島幸毅)
佐賀南署は2日、佐賀市の30代男性がSNS(交流サイト)を通じて恋愛感情や親近感を抱かせる手口の「SNS型ロマンス詐欺」で1100万円をだまし取られる事件が発生したと発表した。
同署によると、男性はSNSで知り合った女性をかたる人物から「お互いが友達になり、徐々に恋人に発展していくことを望んでいる」「投資している暗号資産の副業は好調で、よい利益を上げている」などと投資話を持ちかけられた。昨年11月19日〜今年1月21日に投資名目で24回にわたって指定の口座に計1100万円を振り込んだ。
相手と連絡が取れなくなったことから、3月16日に同署を訪れて被害を届け出た。男性は相手とSNSでやりとりしていて、面識はなかった。
佐賀市金立町の児童福祉施設「乳児院みどり園」で女性職員が包丁で切り付けられるなどして死亡した事件で、佐賀県警は1日、死因は出血性ショックだったと発表した。胸付近や両腕などに刺し傷や切り傷が確認され、強い殺意があったとみている。殺人未遂容疑で逮捕した武雄市若木町川古、会社員の女(28)を殺人容疑に切り替えて送検する方針。
県警によると、午後5時40分過ぎに同園から「刃物を持った女性が暴れている。早く来てください」と110番があった。警察官が駆け付けた際は、女性職員は他の職員に介抱されていたという。
消防によると、現場で別の20代と50代の女性職員がかみつかれてけがを負い、救急搬送された。
逮捕容疑は5月31日午後5時40分ごろ、施設内で殺意をもって包丁(刃渡り13センチ)で55歳女性を切り付けるなどした疑い。逮捕後の取り調べで「記憶にないから分からない」と供述している。
県によると、容疑者の子どもが同園で一時保護されていて、女は児童相談所に連絡してから夫婦で面会に訪れたことがあった。5月31日は児相に連絡はなく、1人で訪れていた。
女は商業施設の小売店に勤めている。住居となっている地域の関係者は「地元で話題となっているが、誰も知っている人がいない」と話した。
31日午後5時40分ごろ、佐賀市金立町の児童福祉施設「乳児院みどり園」で「刃物を持った女性が暴れて1人けがしている」と110番があった。女性職員が包丁で切り付けられ、現場に駆け付けた警察官が女を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。職員は佐賀市内の病院に搬送され、午後7時過ぎに死亡が確認された。佐賀北署は殺人容疑への切り替えを視野に捜査している。
同署によると、死亡したのは小城市牛津町の55歳女性。警察官が駆け付けた際、包丁は別の職員が取り上げていて、複数の職員で女を女性から引き離していた。女性は勤務中だった。
逮捕されたのは武雄市若木町川古、パート従業員の女(28)。施設に入所している子どもを訪ねてきたとみられる。
逮捕容疑は同日午後5時40分ごろ、施設内で殺意をもって包丁(刃渡り13センチ)で女性の両腕などを切り付けるなどした疑い。「記憶にないから分からない」と供述している。
同署によると、包丁は女が持参していたとみられる。同署は今後、司法解剖を行うとともに、当時の状況などを調べている。
鹿島署は31日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで、鹿島市中村、フィリピン国籍の技能実習生の男(28)を現行犯逮捕した。同署によると、自転車の酒気帯び運転事案の逮捕は県内で初めて。
逮捕容疑は31日午前2時35分ごろ、鹿島市高津原の市道で、酒気を帯びた状態で自転車を運転した疑い。「分かりません」と容疑を否認している。
同署によると、パトロール中の警察官が自転車をふらつきながら走行する容疑者を発見した。呼気検査で1リットル中0・68ミリグラムのアルコールが検出された。
自転車の危険運転を巡っては、2024年11月に道路交通法が改正され、自転車の酒気帯び運転も刑事罰の対象になった。
伊万里署は30日、伊万里市の30代女性が約206万円相当の暗号資産をだまし取られる「SNS型投資詐欺」が発生したと発表した。
同署によると、SNS(交流サイト)を通じて知り合ったシンガポール在住をかたる人物から「海外の取引所で暗号資産でもうけを出している」「情報通りに取引すれば、絶対にもうけが出る」などと暗号資産への投資話を持ちかけられた。3月9〜11日に指定のコインアドレスに4回にわたって送金し、約206万円相当をだまし取られた。
女性が出金しようとすると「手数料や審査が必要」と難色を示され、弁護士に相談して同署に届け出た。
佐賀県内の60代女性が5億円以上をだまし取られたニセ電話詐欺事件で、佐賀地検は29日、詐欺罪でいずれも横浜市のアルバイト従業員の容疑者の男(25)と無職の容疑者の男(70)を起訴した。見張り役や現金を受け取る「受け子」役で事件の一部に関与したとされ、県警は指示役などの関与を視野に組織的な犯行の実態解明に向けて捜査している。
起訴状によると、氏名不詳者らと共謀して3月18日ごろから同27日ごろまでの間に、検察官などになりすまして、女性に電話で「犯罪収益取得の疑いを調査するために現金を職員に預ける必要がある」「預けた現金を早期に返してもらうには裁判所に保証金を預ける必要がある」などとうそを言い、2回にわたり佐賀市の女性の自宅で計2億100万円を受け取ったとしている。両被告の認否は明らかにしていない。
県警の発表によると、女性は2〜3月、警察官などを語るニセ電話詐欺の手口で計約5億3540万円をだまし取られた。被告の男(25)は見張り役、被告の男(70)は受け子役だったとみられる。
29日午後6時すぎ、多久市の長崎自動車道上り線で、「高速道路を軽自動車が逆走している」と目撃者から110番があった。高齢女性が運転する軽乗用車が、多久西パーキングエリア(PA)付近から馬神トンネルまで約2キロにわたって逆走した。事故はなかった。
佐賀県警高速隊によると、通報から7分後に馬神トンネル内の追い越し車線を逆走している車を高速隊員が発見し、停車させた。女性は多久西PAから本線に入ろうとして逆走したとみられ、当時の状況などを調べている。
逆走の影響で、武雄北方インターチェンジ(IC)-多久IC間の上り線が約40分間、通行止めとなった。
佐賀北署と佐賀南署は29日、SNS(交流サイト)のやりとりなどを通じて佐賀市の30代男性が約980万円を、同市の70代男性が約440万円をそれぞれだまし取られる詐欺事件が発生したと発表した。
佐賀北署によると、30代男性は4月3日にSNSの副業広告を通じて知り合った人物から「動画を視聴し、スクリーンショットを送信すれば報酬をもらえる」「指定する時間内に口座に送金すれば報酬をもらえる」などと副業話を持ちかけられた。5月10日までに11回にわたって計約982万円を指定された口座に振り込み、だまし取られた。
佐賀南署によると、70代男性は1月下旬、SNS上で知り合った証券会社の女性社員を名乗る人物から「われわれのグループで900パーセントの利益を達成しましょう」などと投資話を持ちかけられた。3月18日〜5月1日に4回にわたって計約438万円を振り込み、詐取された。
みやき町は28日、市村清記念メディカルコミュニティセンターとB&G海洋センター内で施設利用券などを販売する二つの券売機から売上金計約240万円が不明になったと発表した。鳥栖署に被害届を出している。当時のメディカルコミュニティ推進課の職員4人を10%の減給(1〜3カ月)や戒告、民生部長を戒告の懲戒処分にした。
町の運用指針では1週間〜1カ月に1回の頻度で収納処理を行うが、同課は昨年4月から同12月まで両施設とも処理をせずに、施設内の金庫で保管したり券売機に入れたままにしたりしていた。12月に券売機の売り上げデータと金庫などの現金を照合し、海洋センターで約225万円が不足していることが判明した。
メディカルコミュニティセンターでは、今年5月に決算前の最終確認をしていたところ、2月分の一部と推定される約16万5千円の入金処理ができていなかった。町は紛失と盗難を想定し、内部調査した。担当職員は定期的な収納処理を怠ったことについて「多忙だった」と説明し、金額が合わないことは「分からない」と話しているという。
会見で岡毅町長は謝罪し、「2度も不明金が発生し、行政の事務処理の怠慢で、公金の取り扱いに対する意識の低さがあった」と述べた。岡町長を減給10%(3カ月)、古川修一副町長を減給5%(同)にする条例案を6月定例議会に提案する。町では収納処理を連日行うとともに、公金取り扱いマニュアルを整備して再発防止に取り組む。(樋口絢乃)
コメ価格が高騰している中、佐賀県内で倉庫からコメが盗まれる被害が発生している。武雄署は28日、武雄市の農業用倉庫の冷蔵庫からコメが窃取されたと発表し、防災・防犯情報を配信しているアプリ「防災ネットあんあん」などを通じて注意を呼びかけた。
同署によると、被害に遭ったのは武雄市西川登町の80代男性で、25〜27日に農業用倉庫の冷蔵庫に保管していた2袋計60キロが盗まれた。倉庫の一部の箇所で無施錠があったという。
嬉野市嬉野町では4月19〜24日に、会社の倉庫に保管していたコメ10袋計300キロが盗まれた。鹿島署が窃盗事件として捜査している。
佐賀県警は「自宅を不在にする場合や就寝の際は、倉庫などの鍵を必ず施錠してほしい」と呼びかけている。(井手一希)