2020年12月に金沢市で発生した連続ひき逃げ事件で亡くなった太田久美子さん=当時(78)、同市=の遺族が、運転手の元少年(24)=服役中=や同乗者ら計5人に約5800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で金沢地裁は25日、飲酒運転した元少年に約4860万円の賠償を命じた。土屋毅裁判長は、争点となっていた同乗者の「共同不法行為」の成否については「(元少年の)飲酒の事実を認識しつつ同乗したとしても、ほう助行為に当たるとは認められない」として遺族側の請求を棄却した。
【写真】連続ひき逃げ事件現場の実況見分を行う捜査員=21年、金沢市片町1丁目
訴状によると、遺族側は「同乗者3人は元少年が飲酒した状態で車を運転すれば、事故を起こす危険性があることを予見できた」と指摘。運転を中止するよう求めるどころか送迎を求めており、共同不法行為責任を負うと主張していた。
土屋裁判長は判決理由で、事故が飲酒の影響で発生したかどうか疑問が残るとした上で「同乗した時点で事故を予見できたとは認められない」と結論付けた。さらに、「同乗者1人が停車を求めていたのに、元少年が応じなかった」とする被告側の主張を認定。ほう助行為には当たらないとした。
一方で、赤信号をことさらに無視していないとする元少年の主張に対し、「供述を裏付ける証拠が見当たらない」として賠償を命じた。車の名義人で元少年の雇い主の男性については、遺族側が指摘していた自動車損害賠償保障法違反には当たらないとした。
閉廷後、太田さんの長男裕之さん(60)が取材に応じ、「同乗者の責任は認められなかったが、決して自分たちに罪はないと思わないでほしい」と話した。控訴するかどうかについては「弁護士と相談して決めたい」と述べるにとどめた。
事故は20年12月26日の早朝に発生。片町の老舗すし店「蛇之目寿司」の女将(おかみ)だった太田さんは開店準備のため店に向かう途中、徒歩数分の距離にある交差点ではねられ、死亡した。
★共同不法行為 複数の加害者が同時に被害者に損害を与えた際、加害者側が連帯して損害に対する賠償責任を負う。民法第719条に規定されている。金沢市連続ひき逃げ死亡事件では、遺族側が「同乗者は元少年の飲酒を認識していながら、運転を中止させなかった」などと訴えていた。
観光の国際展示会「ツーリズムEXPOジャパン」が25日、愛知県国際展示場(愛知県常滑市)で始まった。石川県からは県と県観光連盟が地震で被災した能登の観光地をアピールしたほか、金沢市内の主要ホテルでつくる金沢ホテル懇話会が初めて出展した。
【写真】石川の地酒や文化観光の魅力をPRした各ホテルの社長や支配人(金沢ホテル懇話会提供)
愛知県で初開催となり北陸の発信にも力を入れている。県と県観光連盟のブースには、県内市町など8団体が参加。連盟が昨年12月から公開している「今行ける能登デジタルマップ」を紹介し、県の担当者らが能登への来訪を呼び掛けた。
金沢ホテル懇話会は各ホテルの社長や支配人がつまみ細工の制作体験などを実施し、金沢での文化観光の魅力をアピールした。県内の地酒の試飲会も行った。
石川、富山など中部9県も共同でブースを設けた。会期は28日まで。会場には27、28日、能登半島地震復興応援フェア(北國新聞社後援)と題したエリアも設けられる。
2020年12月に金沢市で発生した連続ひき逃げ事件で亡くなった太田久美子さん=当時(78)、同市=の遺族が、運転手の元少年(24)=服役中=や同乗者ら計5人に約5800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で金沢地裁は25日、飲酒運転した元少年に約4860万円の賠償を命じた。土屋毅裁判長は、争点となっていた同乗者の「共同不法行為」の成否については「(元少年の)飲酒の事実を認識しつつ同乗したとしても、ほう助行為に当たるとは認められない」として遺族側の請求を棄却した。
【写真】連続ひき逃げ事件現場の実況見分を行う捜査員=21年、金沢市片町1丁目
訴状によると、遺族側は「同乗者3人は元少年が飲酒した状態で車を運転すれば、事故を起こす危険性があることを予見できた」と指摘。運転を中止するよう求めるどころか送迎を求めており、共同不法行為責任を負うと主張していた。
土屋裁判長は判決理由で、事故が飲酒の影響で発生したかどうか疑問が残るとした上で「同乗した時点で事故を予見できたとは認められない」と結論付けた。さらに、「同乗者1人が停車を求めていたのに、元少年が応じなかった」とする被告側の主張を認定。ほう助行為には当たらないとした。
一方で、赤信号をことさらに無視していないとする元少年の主張に対し、「供述を裏付ける証拠が見当たらない」として賠償を命じた。車の名義人で元少年の雇い主の男性については、遺族側が指摘していた自動車損害賠償保障法違反には当たらないとした。
閉廷後、太田さんの長男裕之さん(60)が取材に応じ、「同乗者の責任は認められなかったが、決して自分たちに罪はないと思わないでほしい」と話した。控訴するかどうかについては「弁護士と相談して決めたい」と述べるにとどめた。
事故は20年12月26日の早朝に発生。片町の老舗すし店「蛇之目寿司」の女将(おかみ)だった太田さんは開店準備のため店に向かう途中、徒歩数分の距離にある交差点ではねられ、死亡した。
★共同不法行為 複数の加害者が同時に被害者に損害を与えた際、加害者側が連帯して損害に対する賠償責任を負う。民法第719条に規定されている。金沢市連続ひき逃げ死亡事件では、遺族側が「同乗者は元少年の飲酒を認識していながら、運転を中止させなかった」などと訴えていた。
金沢中署は22日、金沢市内で交流サイト(SNS)を使った投資詐欺や特殊詐欺(オレオレ詐欺)の被害が相次いで発生し、40〜70代の男女3人が現金や暗号資産計約910万円をだまし取られたと発表した。石川県警は、実際に会ったことがない相手を信用せず、金銭の話が出た際は注意するよう呼び掛けている。
署によると、70代男性が6月中旬、経済評論家の動画投稿サイトにコメントしたところ、同人を装った人物から別のサイトのURLを貼り付けたメッセージが届いた。その後、暗号資産の指導者をかたる人物から投資を勧められ、7月24日から8月29日までの間、6回にわたって現金計約690万円を指定された口座に送金した。資産が底を尽いたため、家族に相談したところ詐欺に気付いた。
7月6日には、40代男性がSNSで知り合った人物から同様の手口で投資を勧められ、時価計約190万円分の暗号資産をだまし取られた。
40代女性の携帯電話には9月18日、警視庁や静岡県警の警察官を名乗る複数の男から「あなたに詐欺容疑がかかっており、逮捕する可能性がある」などと連絡があった。トラブルの解決金名目で現金の振り込みを求められ、現金30万円を指定された口座に振り込んだ。女性はビデオ通話で警察手帳のようなものを見せられ、信じたという。
金沢西署は18日、建造物侵入と威力業務妨害の疑いで、金沢市の自称アルバイト男(18)を逮捕した。逮捕容疑は8月23日午後3時15分ごろ、乗用車を運転して同市内の自動車学校の校内コースに侵入し、職員に対応を余儀なくさせて業務を妨害した疑い。署が詳しい動機を調べている。
署によると、男は教習中の車がいたにもかかわらず、同乗者とともにコースを少なくとも1周した。職員が注意したが、名乗らずに立ち去り、2日後に職員が署に通報した。
男は同校卒業生で、「勝手に入って車を走らせたのは間違いないが、業務を妨害するつもりはなかった」と容疑を一部否認している。
小松市の80代男性から現金300万円をだまし取ったとして、白山署と石川県警特殊詐欺対策プロジェクトチームは18日までに、詐欺の疑いで、奈良県天理市、無職の男(18)を逮捕した。署は特殊詐欺(オレオレ詐欺)で現金を受け取る「受け子」役とみて調べている。18日、同署は容疑者が犯行時に着用していたとみられる服装などを公開した。
【写真】公開された容疑者の服装など証拠品
逮捕容疑は氏名不詳者と共謀して10日、80代男性方に息子をかたって「不倫相手を妊娠させた。示談金が必要」と複数回電話し、11日に弁護士事務所の職員を装って、白山市内の駅で現金300万円をだまし取った疑い。署によると、男は容疑を認めている。
署によると、80代男性の家族から「父が詐欺にあっているかもしれない」と110番通報があった。警察官が、犯行時の駅とは別の駅にいた容疑者が挙動不審なことから職務質問し、逮捕につながった。
署は逮捕時に着ていた新品と思われるシャツや、所持品などを公開し「おろしたての服には注意し、例えばスーツ姿だからといって安易に信用しないでほしい」と呼び掛けた。
●雨で増水 影響の可能性
富山市の神通川で18日、釣りをしていたとみられる富山県外の男性2人が死亡した。付近にいた釣り人らによると、当時は雨が降って増水しており、川に流された可能性がある。アユ釣りのため、県内外から多くの釣り人が川に入っており、富山漁業協同組合(富山市)などは、荒天時には水難事故に細心の注意を払うよう呼び掛けている。
【写真】現場周辺を調べる捜査員
亡くなったのは、埼玉県所沢市林の職業不詳、髙橋靖さん(71)と、群馬県藤岡市譲原の会社経営三友悟さん(74)。
18日午前10時40分ごろ、婦中大橋上流約1キロの富山市婦中町上轡田で、釣り人が川面にうつぶせで浮いている髙橋さんを見つけ、119番通報した。救助隊が引き上げたが、その場で死亡が確認された。釣りざおを所持しており、近くの河川敷には髙橋さんの車が止められていた。富山西署が司法解剖し、死因を調べる。
同日午後2時半ごろには、新保大橋下流500メートルの同市別名で、三友さんが流されているのを釣り人の男性が見つけ、近くにいた警察官に伝えた。富山県消防防災ヘリ「とやま」が川から引き上げ、河川敷で心臓マッサージしたが、搬送先の富山市民病院で死亡が確認された。溺死とみられる。三友さんは友人5人とアユ釣りをしていた。
見つけた男性は「雨で増水し、流れも速く、どんどん流されて見えなくなってしまった」と話した。
●県外客、特徴知らず
富山漁協によると、この時期の現場付近では、生きたアユをおとりとして使う「友釣り」をする人が多い。友釣りをする人は水深が深い川の中まで入っていくとし、漁協職員は「県外から来る人は、危険箇所など川の特徴を知らない人もいる。ライフジャケットをつけていない人も見掛ける」と指摘した。
●小松の80代、300万円被害
小松市の80代男性から現金300万円をだまし取ったとして、白山署と石川県警特殊詐欺等対策プロジェクトチームは18日までに、詐欺の疑いで、奈良県天理市、無職の男(18)を逮捕した。署は特殊詐欺(オレオレ詐欺)で現金を受け取る「受け子」役とみて調べている。18日、同署は容疑者が犯行時に着用していたとみられる服装などを公開した。
【写真】公開された容疑者の服装
逮捕容疑は氏名不詳者と共謀して10、11日、80代男性方に息子をかたって「不倫相手を妊娠させた。示談金が必要」と複数回電話し、11日に弁護士事務所の職員を装って、白山市内の駅で現金300万円をだまし取った疑い。署によると、男は容疑を認めている。
署によると、80代男性の家族から「父が詐欺にあっているかもしれない」と110番通報があった。警察官が、犯行時の駅とは別の駅にいた容疑者が挙動不審なことから職務質問し、逮捕につながった。
署は逮捕時に着ていた新品と思われるシャツや、所持品などを公開し「おろしたての服には注意し、例えばスーツ姿だからといって安易に信用しないでほしい」と呼び掛けた。
18日午前8時12分ごろ、氷見市坪池の赤毛コミュニティセンターから出火、旧小学校跡を活用した木造2階建ての建物と体育館、音楽室部分を全焼し、約3時間半後に消し止めた。けが人はいなかった。
【写真】激しく燃える建物=18日午前8時50分、氷見市坪池
現場は石川県境に近い山間地で、センターは1998年、廃校となった赤毛小跡地を活用して開館。木工や陶芸の工房が入っており、氷見署によると、出火当時は無人だったとみられる。
●落雷の可能性
氷見市では当時、雷注意報が出ていた。付近住民によると、センター近くの民家1軒で停電が発生しており、署は落雷の可能性もあるとみている。19日に氷見消防署と実況見分を行い、出火原因を調べる。
●代替施設を検討
センターは市所有で、避難所、投票所となっている。火災で利用できなくなったため、市は今後、代替施設を検討する。
センター付近に住む男性(70)は「こんな大きな火事はなく恐ろしかった。山に火が入らなくてよかった」と話した。
15日午後0時半ごろ、金沢市二俣町の県道で「車から火が出ている」と通行人から110番通報があった。約30分後に消し止められ、駆け付けた金沢中署員が全焼した軽自動車の車内から性別不明の2遺体を見つけ、その場で死亡を確認した。車を所有する石川県内の70代男性と連絡が取れていない。署は16日、遺体を司法解剖し、死因の特定と身元の確認を急いでいる。
【地図】事故現場
署によると、現場は片側1車線の曲線道路で、医王ダム近くの山道。車は富山県方面から金沢市街方面へ走行中、何らかの原因で対向車線をはみ出して道路脇にある木に衝突、炎上したとみられる。遺体は運転席と後部座席で見つかったという。
15日午後0時半ごろ、金沢市二俣町の県道で「車から火が出ている」と通行人から110番通報があった。約30分後に消し止められ、駆け付けた金沢中署員が全焼した軽自動車の車内から性別不明の2遺体を見つけ、その場で死亡を確認した。車を所有する石川県内の70代男性と連絡が取れていない。署は16日、遺体を司法解剖し、死因の特定と身元の確認を急いでいる。
【写真】出火原因を調べる金沢中署員
署によると、現場は片側1車線の曲線道路で、医王ダム近くの山道。車は富山県方面から金沢市街方面へ走行中、何らかの原因で対向車線をはみ出して道路脇にある木に衝突、炎上したとみられる。遺体は運転席と後部座席で見つかったという。
小松署は13日、性的姿態撮影処罰法違反(撮影未遂)の疑いで、茨城県かすみがうら市、会社員の男(19)を逮捕した。逮捕容疑は同日午前9時40分ごろ、小松市の木場潟公園の男子トイレで、個室にいた石川県内の30代男性をスマートフォンで撮影しようとした疑い。署によると、被害男性は木場潟カヌー競技場で行われていた大会の選手。
大会関係者が「盗撮された選手がいる」と通報した。防犯カメラの映像などから特定した。署によると、男は個室の上からスマホをかざして男性の動画を撮影したものの、男性の局部などは映っていなかった。
15日午後0時半ごろ、金沢市二俣町の県道で、「車から火が出ている」と通行人から110番通報があった。約30分後に消し止められたが、駆け付けた金沢中署員が全焼した軽自動車の車内から性別不明の2遺体を見つけ、その場で死亡を確認した。車を所有する県内の70代男性と連絡が取れておらず、署が身元や出火原因を調べている。
【写真】出火原因を調べる金沢中署員
署によると、現場は片側1車線の曲線道路で、車は富山県方面から金沢市街方面に走行していたが、何らかの原因で対向車線を越えて道路脇にある木に衝突、炎上したとみられる。