三重県警は25日、SNS(交流サイト)で投資話を持ちかけて金をだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害者を対象にしたアンケート結果を発表した。回答者の約6割が詐欺の手口を知っていたと答えた。
県警によると、アンケートは昨年10月―今年3月、県警に被害届を提出した120人に依頼し、35%に当たる42人から回答があった。回答者の被害額は20万円―約1億2500万円。
回答者の64・3%に当たる27人が詐欺の手口を「知っていた」と回答。24人が新聞やテレビなどの「報道」を通じて知っていたと答え、「警察」(5人)、「行政」(3人)「家族・知人」(同)と続いた。
だまされた理由として、25人が登録した偽の投資サイトに「利益が表示されていた」と回答。「自分が被害に遭うと思っていなかった」(23人)、最初の入金後に「利益を受け取ることができた」(13人)という答えもあった。
また、家族や知人などに相談せず被害に遭った人は90・5%に当たる38人。被害に遭う前から投資などの資産運用をしていた人は半数に当たる21人だった。
生活安全企画課の担当者は「詐欺の手口は少しずつ変化するため、手口を知っていても被害に遭う人がいる。SNSで知り合った人からお金の話が出たら、家族や警察などに相談してほしい」と呼びかけている。
【四日市】新型コロナウイルス対策の助成金を不正に受給したとして、三重県警四日市南署は28日、詐欺の疑いで、鈴鹿市一ノ宮町、三重労働局元非常勤職員森本利彦容疑者(53)と四日市市七つ屋町、海上運送会社「タカトモ」代表岡孝典容疑者(48)を再逮捕した。
逮捕容疑は令和2年7月―8月、同社の従業員を休業させたように偽装した同年5月分の書類を提出し、三重労働局から雇用調整助成金(雇調金)と緊急雇用安定助成金計約147万円をだまし取った疑い。同署は2人の認否を明らかにしていない。
同署によると、森本容疑者は当時、三重労働局の非常勤職員で、社会保険労務士として同社と顧問契約を結んでいたという。2人は同年4月分の雇調金など約72万円を不正受給したとして、今月8日に詐欺容疑で逮捕されていた。
昨年4月に三重県四日市市の雑木林で中国人女性の遺体が見つかった事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われたフィリピン国籍で菰野町菰野、工員ジュニ・ジェルビン・ベルナデス被告(32)に対し、津地裁(西前征志裁判長)は25日、懲役16年(求刑懲役17年)の判決を言い渡した。
西前裁判長は「被害者に馬乗りになり、両手の親指に全体重をかけて首を絞め続けた」と説明。「計画性はなく、凶器も使用していないが、殺害に向けた強い気持ちがあった」と強調した。
「不倫関係にあった被害者に結婚のチャンスがあると伝えていたが、被告が別れ話をした。被害者が逆上したことはある程度理解できる」と述べ、「話し合いもせず、短絡的に殺害を決意した点は身勝手」と指摘した。
その上で「被告が自身しか知らない経緯を具体的に供述するなど、反省の態度を示している。妻や子の存在から、再犯の可能性が高くない」として、懲役16年が相当と結論付けた。
判決によると、ジュニ被告は令和5年7月22日ごろ、四日市市内に止めた車の中で、同僚の中国籍で同市まきの木台1丁目、工員趙霞(ジャオシャア)さん=当時(36)=の首を両手で絞めて殺害。遺体を同市中野町の雑木林に遺棄したとされる。
【鈴鹿】面識のない女性のSNS(交流サイト)アカウントを乗っ取ったとして、三重県警鈴鹿署は23日、不正アクセス禁止法違反と私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで、茨城県牛久市神谷6丁目、会社員藤井健人容疑者(30)を逮捕した。
逮捕容疑は昨年10月、鈴鹿市の20代女性が使用するSNSアカウントに不正ログインし、アカウントに登録された電話番号を変更した疑い。「他人になりすまして投稿し、反応を楽しんでいた」と容疑を認めている。
同署によると、女性から不正アクセスの被害について相談があった。藤井容疑者はアカウントのパスワードを推測して入力し、不正にログインしたとみられる。
【桑名】三重県警桑名署は24日、桑名市の60代男性がマッチングアプリで知り合った女性名の人物に投資話を持ちかけられ、現金約1045万円をだまし取られたと発表した。詐欺事件として捜査している。
同署によると、男性は先月28日、マッチングアプリで知り合った「由美」と名乗る女にLINE(ライン)で「1000㌦の元本は永遠に減らない。毎月最低八㌦稼げる。AI(人工知能)が運用して利益を生む」と言われた。
男性は女や別のアカウントから指示され、今月14日までに7回にわたって投資名目で現金を振り込んだ。さらに保証金の支払いを求められ、家族に相談して詐欺被害に遭ったことに気付いた。
【鈴鹿】22日午後9時ごろ、三重県鈴鹿市西条6丁目の市道で、横断歩道を歩いて渡っていた近くに住む会社員伊藤凌さん(26)が軽乗用車にはねられた。伊藤さんは津市内の病院に搬送されたが、意識不明の重体。
鈴鹿署は同日、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで、軽乗用車を運転していた鈴鹿市長太新町4丁目、自称建設業柴原慎容疑者(39)を現行犯逮捕した。容疑を認めている。
同署によると、現場は信号のない丁字路交差点で、軽乗用車は直進していた。柴原容疑者から政令数値に満たない量のアルコールが検出されたといい、同署は詳しい事故原因を調べている。
【名張】妻を殴ってけがをさせたとして、三重県警名張署は22日、傷害の疑いで、名張市つつじが丘北一番町、無職髙島努容疑者(86)を逮捕した。
逮捕容疑は15日午前9時ごろ、自宅で妻の美代子さん(85)の顔を殴ってけがをさせた疑い。「たぶん合っている」と容疑を認めている。
同署によると、22日午前に美代子さんが台所で倒れているのを、訪れたデイサービスの職員が発見して119番したが、搬送先の病院で死亡が確認された。
努容疑者は取り調べに対して「デイサービスの準備が遅かったことに腹を立てて殴った」などと話しているという。美代子さんの顔や腕には皮下出血があり、同署は傷害致死の疑いも視野に、詳しい経緯を調べている。
【鈴鹿】三重県警鈴鹿署は22日、鈴鹿市内の40代男性が、投資などを名目に、現金約245万円をだまし取られたと発表した。詐欺事件として調べている。
同署によると、男性は、閲覧していた投資関係のSNS(交流サイト)を通じて、LINE(ライン)のアカウントに追加した女性から「AI(人工知能)が自動で株を売買するAI量子資産形成プランというシステムがある」「利用するためには元手を支払うだけでいい」とシステムの利用をすすめられた。
男性は指示されるまま、投資アプリをダウンロードして、3月4日から4月7日までの間、5回にわたって指定された口座に現金を振り込んだ。アプリでは架空の利益が表示されたが、資産を引き出そうとして手数料を求められて不審に思い、警察に相談して発覚した。
昨年4月に四日市市の雑木林で中国人女性の遺体が見つかった事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われたフィリピン国籍で菰野町菰野、工員ジュニ・ジェルビン・ベルナデス被告(32)の裁判員裁判が22日、津地裁(西前征志裁判長)であった。検察側が懲役17年を求刑して結審し、判決は25日に言い渡される。
検察側は「不倫関係にあった被害者の首を約5分にわたって絞め続け、強固な殺意に基づく悪質な犯行。殺害後は警察や職場への発覚を恐れ、遺体を雑木林に放置した」と指摘した。
その上で「被害者との不倫関係を清算するために別れ話を切り出したが、応じてもらえなかったことに腹を立てて犯行に及んだ」と説明。「動機は身勝手で、酌むべき事情はない」と強調した。
弁護側は「殺害のきっかけは被害者の脅迫的な発言。被告が最も大切にしている家族に危害を加えかねない発言で、被害者にも一定の落ち度がある」と主張。「突発的な犯行で悪質の程度は低い」として、寛大な判決を求めた。
起訴状などによると、ジュニ被告は令和5年7月22日ごろ、四日市市内に止めた車の中で、中国籍で同市まきの木台1丁目、工員赵霞(ジャオシャア)さん=当時(36)=の首を絞めて殺害。遺体を同市中野町の雑木林に遺棄したとされる。
三重県津市発注の水道修繕工事を巡る贈収賄事件で、市から工事代金をだまし取ったとして、津地検は18日、詐欺の罪で、津市の元職員ら3人を在宅で追起訴した。
追起訴されたのは、市上下水道事業局水道工務課元副主幹中村一男被告(56)、同課元技能長松岡泰成被告(52)=共に収賄罪と詐欺罪で起訴=と水道工事会社「新英工業」の新居利英被告(50)=贈賄罪と詐欺罪で起訴=の3人。
起訴状などによると、3人は令和5年4月―昨年7月、当時市職員だった中村被告らが実施した7件の水道修繕工事を同社が施工したように偽装し、工事代金計約25万円を市からだまし取ったとされる。
中村、松岡両被告は令和4年7月ごろ―昨年4月ごろ、水道修繕工事を同社に委託した見返りに、新居被告から洗濯機などを受け取ったとして、先月5日に収賄罪で起訴されていた。
3人は令和5年8月―昨年1月、別の水道修繕工事で代金計約8万円を市からだまし取ったとして、今年2月に詐欺罪でも起訴されていた。
三重県警は17日、春の全国交通安全運動(6―15日)期間中の県内交通事故状況を発表した。人身事故は前年同期と同じ56件発生し、死亡事故は同1件減で発生しなかった。
県警によると、人身事故の負傷者は同2人増の73人。うち、重傷者は2人増の9人だった。期間中の交通指導取締件数は前年から727件減の5144件。一時不停止が最多で1178件だった。
交通企画課の木本高範次長は「大型連休を控え、新生活にも慣れてくるころだが、引き続き安全運転を心がけ、歩行者や自転車も交通ルールを守ってほしい」と話した。
昨年4月に三重県四日市市の雑木林で中国人女性の遺体が見つかった事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われたフィリピン国籍で菰野町菰野、工員ジュニ・ジェルビン・ベルナデス被告(32)の裁判員裁判初公判が17日、津地裁(西前征志裁判長)であり、ジュニ被告は起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、被告は同じ工場で勤務するようになった被害者と7年半ほど前から不倫関係になっていたと説明。「被告が別れ話をしたところ、被害者が突然の別れ話に怒った」と述べた。
その上で「被告も被害者の発言に腹を立て、車内で約5分間、全力で被害者の首を絞めて窒息死させた」と指摘。「遺体を車内に残したまま勤務を開始し、休憩時間に職場近くの雑木林に遺棄した」と話した。
弁護側は起訴内容を認めた上で「犯行は計画的なものではなく、殺害のきっかけは被害者の脅迫的な発言。恐怖感と怒りでとっさに被害者の首を絞めた」などと述べ、量刑について争う考えを示した。
起訴状などによると、ジュニ被告は令和5年7月22日ごろ、四日市市内に止めた車の中で、中国籍で同市まきの木台1丁目、工員趙霞(ジャオシャア)さん=当時(36)=の首を絞めて殺害。遺体を同市中野町の雑木林に遺棄したとされる。
【津】三重県警津南署は16日、津市内の60代無職男性がウェブサイトの登録解除を名目に、約285万円分の電子マネーをだまし取られたと発表した。詐欺事件として捜査している。
同署によると、男性は先月31日、携帯電話に「登録完了」と表示されたことから退会を申請するため電話をしたところ、男に「半年分の登録料を支払う必要がある」などと言われた。
男の指示通り、市内のコンビニや家電量販店で電子マネーのカードを購入。このカードを利用するための番号を男に伝えた。相次ぐ支払いの要求などを不審に思い、同署に相談した。
【桑名】三重県警桑名署は15日、桑名市内の50代女性が、マッチングアプリを通じて知り合った人物に現金約2千万円をだまし取られたと発表した。SNS型ロマンス詐欺事件として捜査している。
同署によると、女性は3月初旬ごろ、マッチングアプリで知り合った男性を名乗る者とLINEでメッセージのやりとりをするようになり、投資を勧められ、3月25日から4月5日の間、5回にわたりインターネットバンキングで計2千万円を振り込んだ。
その後現金が引き出せなくなり、家族に相談して通報した。3月25日以前にも計2度振り込み、数万円の利益が出ていたために信用してしまったと話しているという。
【津】三重県警津署は14日、津市の60代男性会社役員が暗号資産の譲渡を装った電話をきっかけに、現金と暗号資産計約1010万円分をだまし取られたと発表した。詐欺事件として捜査している。
同署によると、男性は昨年12月5日、携帯電話に着信があり、男から「キャンペーンで1ビットコインが当選した。受け取るには登録料と手数料を支払う必要がある」と言われた。
男性は登録料名目で現金を入金。その後も暗号資産「ビットコイン」や「イーサリアム」を購入して送金するなどして、今年1月までに計約1010万円分をだまし取られた。さらに手数料を要求され、同署に相談した。