川崎ストーカー殺人事件などを巡る警察による事件への不適切な対応や不祥事を受け、千葉県警察本部で9月24日、臨時の署長会議がオンラインで開かれました。
オンラインによる臨時の署長会議は、神奈川県警のストーカー事案を巡る不適切な対応や、警視庁公安部が捜査した「大川原化工機」を巡る冤罪事件などを受け開かれたもので、県警の幹部や県内39の警察署の署長ら約140人が出席しました。
この中で、青山彩子本部長は、川崎の事件や大川原化工機の冤罪事件を巡る警察の対応について、「他の県警で発生した事案は、当県でも起こり得る」という強い危機感を示し、「適切な捜査や対応を一層推進する必要がある」と訓示しました。
また、青山本部長は2011年に長崎県で女性2人が殺害された事件で、習志野署員がストーカーの被害届を先送りした直後に旅行していた問題に触れ、「過去の教訓を踏まえ、人身安全関連事案への対処については、全ての職員に対し、繰り返し教養を実施していただくようお願いする」と指示しました。
2024年12月、千葉県柏市の住宅で高齢男性が殴られ現金が奪われた事件で、千葉県警は9月24日、当時19歳だった女を逮捕しました。
強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕されたのは、都内に住む社交飲食店の従業員の女(20)です。
県警によりますと、女は19歳だった2024年12月22日の未明、柏市の住宅に侵入し、住人の高齢男性の顔を殴るなどし、現金約5万円を奪った疑いが持たれています。
県警の調べに対し女は「意味が分からない」と容疑を否認しているということです。
女は2024年11月に野田市の住宅で起きた空き巣事件で指示役を仲介したとして、9月4日に逮捕されていました。
柏の事件を巡っては、すでに石川県に住む19歳の男も逮捕されていて、県警はほかにも共犯者がいるとみて捜査しています。
インプラント治療をめぐる詐欺の疑いで逮捕、起訴された歯科医師の男が、別の患者からも現金約1040万円をだまし取ったとして9月24日、再逮捕されました。
詐欺の疑いで再逮捕されたのは、千葉市中央区の「高橋デンタルオフィス」で、院長を務めていた高橋仁一容疑者です。
千葉県警によりますと、高橋容疑者は2021年11月、インプラントの治療を受けていた当時73歳の男性に対し、「支払い済みの治療費と同じ額をメーカー2社に振り込めば、治療費も含めて全額返金される」などとうそをつき、現金約1040万円をだまし取った疑いが持たれています。
高橋容疑者は、別の患者に対する詐欺容疑ですでに2回逮捕・起訴されていて、今回の件については黙秘しているということです。
県警は、この歯科医院がいわゆる自転車操業の状態だったとみていて、現金の使用用途や余罪などを捜査しています。
9月19日、千葉県柏市のアパートで同居する女性に暴行を加えたとして、カンボジア国籍の女が逮捕されました。
女性は、搬送先の病院で死亡が確認されました。
逮捕されたのは、カンボジア国籍の自称パート従業員、チュウォン・ソピエップ容疑者で19日の夜、同居するカンボジア国籍の女性を、床に引き倒して胸に乗るなどの暴行を加えた疑いが持たれています。
女性は、搬送先の病院で死亡が確認されました。
千葉県警によりますと、チュウォン容疑者は容疑を認めていて、2人の間には生活習慣を巡ってトラブルがあったとみられています。
千葉県成田市で高齢夫婦が切りつけられ、大けがをした事件で逮捕されたベトナム人の男が、栃木県で起きた住居侵入・窃盗事件にも関与したとして、9月17日に再逮捕されました。
住居侵入・窃盗の疑いで逮捕されたのは、成田市の無職、レ・タン・ルアン容疑者(33)ら、いずれもベトナム国籍の男2人です。
千葉県警によりますと、ルアン容疑者らは2025年4月、栃木県の住宅に窓ガラスを割って侵入し、現金約5万円の他、腕時計など40万円相当を盗んだ疑いが持たれています。
調べに対し、ルアン容疑者は容疑を否認する一方、もう一人の男は容疑を認めているということです。
県警は防犯カメラなどの捜査で容疑を特定し、共犯者がもう1人いるとみて、調べを進めています。
ルアン容疑者はこの事件の1カ月前に、成田市の住宅で起きた強盗殺人未遂事件に関与したとして、すでに逮捕、起訴されています。
9月6日、千葉市内の道路でバイクを飲酒運転し、歩いていた男性をはねて死亡させたとして、17歳の少年ら2人が17日、逮捕されました。
危険運転致死の疑いで逮捕されたのは、千葉県四街道市に住む、建設作業員の17歳の少年です。
千葉県警によりますと、少年は6日午後11時ごろ、千葉市中央区椿森の市道で、酒に酔った状態でバイクを運転し、道路を横断していた近くに住む会社員の山田功司さん(63)をはねて死亡させた疑いが持たれています。
また、この少年が酒に酔った状態であることを知りながら、後ろに乗っていたとして、稲毛区に住む17歳の高校生の少年も酒酔い運転同乗の疑いで逮捕されました。
2人は友人で、事件の前にJR千葉駅近くの居酒屋で酒を飲んでいたとみられます。
調べに対し、運転していた少年は容疑を認める一方、後ろに乗っていた少年は「乗せてくれと依頼はしていない」と容疑を一部否認しているということです。
千葉県内の2025年1月から6月末までの空き巣などの侵入窃盗事件が、2024年の同じ時期に比べて400件以上増加していることが県警のまとめでわかりました。
県警によりますと、2025年1月から6月末までの空き巣や忍び込みなどの侵入窃盗事件の認知件数は1926件で、2024年の同じ時期に比べて427件増加しています。
この数字は埼玉県に次いで全国ワースト2位です。
手口別にみると、空き巣が372件で最も多く、次いで、忍び込みが286件、飲食店や小売店などに侵入して窃盗を働く、出店荒らしが120件となっています。
匿名・流動型犯罪グループや不法滞在の外国人らによる犯行が多発しているとして、県警は捜査体制を強化しています。
また、被害にあわないために、出入口や窓の鍵を確実に締めたり、防犯カメラやセンサーライトを設置したりするなど、防犯対策を行うよう呼びかけています。
2025年7月、千葉県流山市の路上で男性が車に振り落とされ、重傷を負った殺人未遂事件で、県警は9月16日までに中国籍の男ら3人を逮捕しました。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、自称自営業のツイ・グアンリアン容疑者(40)ら、いずれも中国籍の男3人です。
県警によりますと、ツイ容疑者らは2025年7月22日流山市内の路上で、中国籍の知人男性が、乗用車の助手席側の後部座席の窓から上半身を入れていると知りながら、車を急発進させて、約120メートル引きずって殺害しようとした疑いが持たれています。
男性は重傷を負いましたが、命に別条はないということです。
逮捕された3人と男性は知人同士で、金地金の売買取引を巡って、トラブルがあったとみられます。
ツイ容疑者らは8月以降、金地金を巡る組織犯罪処罰法違反の疑いなどでも逮捕されています。
なお、県警はツイ容疑者らの認否を明らかにしていません。
現金約1万1000円が入った後輩の財布を盗んだとして、陸上自衛隊は9月16日、習志野駐屯地の第一空挺団に所属する3等陸曹を懲戒免職処分としました。
習志野駐屯地によりますと、懲戒免職となったのは第1空挺団に所属する29歳の3等陸曹で、2024年12月、駐屯地の外にある飲食店で複数の隊員らで飲み会をしていた際、現金約1万1000円が入った後輩の財布を盗みました。
2025年4月に被害に遭った後輩から部隊に報告があり発覚したもので、3等陸曹は窃盗の疑いで書類送検されましたが示談が成立し、不起訴処分となりました。
3等陸曹は「希望通りの職務につけず、部隊を困らせようと思った」と説明しているということです。
第1空挺団特科大隊長の辻一城3等陸佐は「誠に残念であり、隊員への指導、教育を徹底していく」とコメントしています。
2024年1年間の千葉県内での外国人犯罪について、県警の青山彩子本部長は9月12日の県議会で検挙人数が836人と、前の年より30人あまり増えたことを明らかにしました。
千葉県警察 青山 彩子本部長
「県内の令和6年中の来日外国人犯罪の検挙状況は、検挙件数が1423件で前年より274件減少しており、検挙人員が836人で前年より32人増加となっている」
12日の県議会で公明党の篠田哲弥議員の代表質問に、青山彩子本部長が答弁したものです。
検挙された外国人は、オーバーステイなど入管法違反が最も多く318人、次いで窃盗犯が195人、傷害などの粗暴犯が64人と続いています。
国籍別では、中国人とベトナム人がそれぞれ172人で最も多く、タイ人が147人、フィリピン人が68人でした。
こうした外国人犯罪を防ぐことなどを目的に、県警は2025年4月、「外国人総合対策室」を設置し、多言語の防犯マンガによる啓発や外国人を雇用する企業への指導などに取り組んでいるということです。
9月12日未明、千葉県山武市の住宅で火事があり、焼け跡から1人の遺体が見つかりました。
千葉県警や消防によりますと、9月12日午前0時過ぎ、山武市沖渡で「家が燃えている」と近隣住民から119番通報がありました。
消防車など7台が出動し、火は約3時間後に消し止められましたが、木造2階建て住宅が全焼し、焼け跡から年齢や性別がわからない1人の遺体が見つかりました。
近隣住民によりますと、この家には70代男性が一人で暮らしていて火事の後、連絡がついていないことから、県警は遺体はこの男性とみて身元の確認を進めています。
現場は、JR八街駅から東に約3キロの田畑に住宅が点在する地域です。
2025年5月、千葉市の路上で中学3年の少年が高齢女性を殺害した事件で、千葉家庭裁判所は9月10日、少年を少年院送致とする保護処分を決定しました。
中学3年の15歳の少年は5月、千葉市若葉区の路上で84歳の女性をナイフで刺して殺害したとして逮捕され、その後、鑑定留置を経て、7月に千葉家裁に送致されました。
この少年について、千葉家裁は10日、少年院に送致する保護処分を決定したということです。
千葉家裁は、少年が事件に至った背景について、「少年の生まれながらの資質や家庭環境に影響を受けた部分が相当程度ある」と指摘。
その上で、「保護処分による矯正可能性もないとはいえない」と理由を説明しています。
なお、少年院での処遇期間について、「相当長期間が必要」としています。
8月に千葉市の自宅で同居する交際相手の女性を殴って、殺害しようとしたとして逮捕された男について、千葉地検は9月9日、刑事責任能力を調べるため、鑑定留置を開始しました。
千葉市の無職、保田葵容疑者は、8月25日に千葉市中央区川戸町の自宅で、同居する交際相手の女性を棒のようなもので約20分間にわたり殴り続けたとして、殺人未遂の疑いで逮捕されました。
女性はその後、搬送先で死亡が確認されました。
保田容疑者は調べに対し、「家事を巡って口論になり、喧嘩に発展した」と話していて、精神的なトラブルを抱えていたことが分かっています。
千葉地検は9日に保田容疑者の鑑定留置を開始し、3カ月間にわたり刑事責任能力の有無を調べることにしています。
千葉県は9月9日、県が発注する工事の入札予定価格を業者に漏らしたなどとして、企業局の職員2人を停職6カ月の懲戒処分としました。
停職6カ月の懲戒処分となったのは、県企業局の27歳と28歳の男性職員2人です。
県によりますと、2人は2023年12月、県が発注した市川市内の配水管工事の一般競争入札を巡り、工事業者の社員から居酒屋やキャバクラで1人あたり5万円の接待を受け、見返りに入札の予定価格を漏らしたということです。
2人は2025年5月、官製談合防止法違反などの疑いで千葉地検に書類送検され、その後それぞれ罰金80万円の略式命令を受けました。
また、調査の過程で同じく企業局の35歳の男性職員も、別の業者から居酒屋などで接待を受けていたことが分かり、戒告の処分としました。
県企業局は、若手職員を対象とした研修に力を入れるなどして再発防止に努めるとしています。
長年にわたり、警察活動に協力した男性4人に9月9日、警察から感謝状が贈られました。
「関東管区警察局長感謝状」が贈られたのは、警察活動を支援する「友の会」の屶網敏雄さん、千葉県警嘱託医の兼坂俊章さん、コンビニエンスストア防犯協力会の麻生光美さん、非行少年の立ち直り支援などを行う萩原克則さんの4人です。
県警嘱託医の兼坂さんは佐倉警察署で27年間にわたり、遺体の死因を究明する検死を行い、その数は2600件以上にのぼります。
また、麻生さんも27年間にわたり、茂原警察署管内のコンビニ店を取りまとめ、夜間のパトロールや特殊詐欺の被害防止に尽力しました。
表彰を受けて、感想を聞かれると屶網さんは「30年間、コロナ禍もあり会員を集めるのに大変苦労した」と振り返り、萩原さんは「地域一体となって少年を見守り、犯罪の抑止に繋げたい」と語りました。