行方不明になり水路に転落していた80代男性を救助したとして松山南署は5月30日、上浮穴高校2年山本丈琉さん(16)に感謝状を贈った。山本さんは「深く考えずに助けただけ。無事と聞けてよかった」と笑顔だった。
3月31日午後11時過ぎ。寮生活の山本さんは、松山市土居町の実家に戻っていた。春休みの宿題が終わらず気晴らしにアイスを買った帰り道、暗闇で動く光を見つけた。一度は通り過ぎたが、気になり戻ると懐中電灯とつえを手にした男性が、水路の中で立ち尽くしていた。
男性は声かけに応じず、口ひげは鼻血で赤く染まっていた。水路の水は少ないが、肌寒い深夜。山本さんが「とりあえず上がりましょう」と話すも、男性は高さ約60センチの水路から自力で上がれないようだった。山本さんはすぐさま、水路に入り男性を背後から抱きかかえ救出した。