福島県三春町の寺から仏像などを盗んだとして、盗みや建造物侵入などの罪に問われた被告の田村市船引町上移字平の解体業の男(48)の判決公判は1日、地裁郡山支部で開かれ下山洋司裁判官は懲役2年6月(求刑懲役3年6月)を言い渡した。
判決理由で、下山裁判官は人が常在していない寺社に狙いを定めて侵入し、仏像などを換金目的で盗んでおり「被害品は50点以上もの多数に及んでいる」と指摘。「計画的で常習性を備えた犯行」と断じた。
判決によると、被告は昨年9~11月の間に三春町の寺院に侵入し仏像など17点を盗んだほか、須賀川市の神社から銅鏡など2点を盗むなどした。
田村署などによると、福島県や宮城県で約190点、約8000万円相当の被害が確認されている。
インターネットの通販サイトで他人名義のクレジットカード情報を利用して商品をだまし取ったなどとして、福島地検は1日、私電磁的記録不正作出・同供用と詐欺、窃盗の罪で、東京都世田谷区の会社役員の男(27)と大阪府泉南市の投資関連商品販売業の男(24)を起訴した。
起訴状によると、両被告はほかの人物と共謀し、昨年9月27日、オンラインストアで他人名義のアカウント情報を使ってイヤホン1点(約2万8000円)を注文して投資関連商品販売業の被告方に送らせて盗んだ。また今年1月6日~同24日の間、別の3人名義のクレジットカード情報を利用し、3回にわたり食品3点(計約8万5000円)を注文して同被告方に送らせてだまし取った、としている。
福島県矢祭町の知人宅に放火したとして、地検郡山支部は1日、現住建造物等放火と銃刀法違反の罪で、住所不定、無職の男(32)を起訴した。裁判員裁判で審理される。
地検は被告の刑事責任能力を調べるため約3カ月間、鑑定留置していたが、責任能力を問えると判断したとみられる。
起訴状などによると、被告は3月25日午前8時ごろ~同8時25分ごろの間、矢祭町の知人女性方の物置に置かれた段ボールにライターで火を付けて住宅に燃え移らせたほか、同日、同町の路上で正当な理由なく包丁とナイフを所持した、としている。
福島県郡山市の60代男性から31日、交流サイト(SNS)で知り合った相手から受けた切手ビジネスの投資話で約990万円をだまし取られたと郡山北署に届け出があった。同署は詐欺事件とみて調べている。
同署によると、男性は5月29日に投資話を持ちかけられ、必ずもうかると言われ切手を38万円で2回購入し、指定された口座に2回送金した。その後、相手から税金、オークション保証金、所得税が発生すると言われ、指定された口座に10回送金し、計12回の送金で現金約990万円をだまし取られた。
男性は収益金が送金されなかったことから、詐欺だと思い、警察に相談した。
福島県三春町の70代女性から31日までに、警察庁を名乗る男らから保証金を名目に400万円をだまし取られたと田村署に届け出があった。同署は「なりすまし詐欺」事件とみて調べている。
同署によると、7月11日、女性の携帯電話に総務省職員を名乗る男から「あなたの携帯電話番号や銀行口座が犯罪に利用されている」と電話があった。その後、警察庁と検察庁を名乗る男から女性の逮捕状が出ているとし「無罪を証明するために金融庁に400万円の保証金を預けなければならない」と振り込みを要求された。女性は口座に現金400万円を振り込んだ。
女性は振り込んだ後も相手からさらに現金を要求されたことから同24日に警察に相談し、詐欺被害に遭ったことに気付いたという。
匿名・流動型犯罪グループ(通称・トクリュウ)とみられる男ら4人が「なりすまし詐欺」をしたとして逮捕された事件で、東京都板橋区、暴力団組長、無職の男(42)が福島市渡利字番匠町、飲食店経営の男(41)らと秘匿性の高いアプリで連絡を取っていたとみられることが30日、捜査関係者への取材で分かった。
2人がと本県で複数回会っていたことも捜査関係者への取材で判明。暴力団組長は上位の立場で飲食店経営の男らに指示を出していたとみられる。県警はグループの全容解明を進めている。福島署は30日、暴力団組長の男を送検した。
福島県郡山市の70代女性が30日、検察官らを名乗る者に計約2720万円分の暗号資産をだまし取られたと郡山署に届け出た。同署は「なりすまし詐欺」事件とみて調べている。
同署によると、6月27日、女性宅に保険局の職員を名乗る者から「あなたの保険証が病院で不正に使われた」と電話があった。続いて石川県警を名乗る者に「被害届の手続きをするので電話番号を教えてほしい」と言われ、女性は携帯電話番号を教えた。
その後、相手からメッセージアプリをダウンロードするように指示され、アプリ通話で「口座情報が流出している。特殊詐欺の被害金があなたの口座に振り込まれている」と言われ、さらに検察官を名乗る者から「口座内のお金を調べる。暗号資産を購入し、送金する必要がある」と言われた。女性は計約2720万円分の暗号資産を複数回にわたって購入し送金した。
匿名・流動型犯罪グループ(通称・トクリュウ)とみられる福島県福島市の男ら3人が「なりすまし詐欺」をしたとして逮捕された事件で、福島署は29日午前10時25分ごろ、詐欺と盗み、窃盗未遂の疑いで東京都板橋区、暴力団組長、無職の男(42)を逮捕した。同署は42歳男が事件を巡ってほかに逮捕された3人より上位の立場で、指示を出していたとみて調べている。
捜査関係者によると、男は都内に拠点を置く暴力団の組長。すでに逮捕されている福島市渡利字番匠町、飲食店経営の男(41)=詐欺、窃盗、覚醒剤取締法違反などの罪で起訴=らと面識があり、連絡を取っていた形跡があったという。同署はほかにも関わった人物がいるとみて捜査している。
逮捕容疑は、41歳男、同市御山字稲荷田、建設業の男(45)=詐欺、窃盗などの罪で起訴、郡山市の少年(15)=詐欺、盗みなどの疑いで逮捕=やほかの人物と共謀して、自治体職員や金融機関職員に成り済まし、4月16日に埼玉県飯能市の70代女性からキャッシュカードをだまし取り、ATMで現金100万円を引き出して盗んだ疑い。
同17日には東京都品川区の80代女性からキャッシュカードをだまし取り、都内のATMから現金を引き出そうとしたが引き出せず、未遂に終わった疑い。同署は42歳男の認否を明らかにしていない。
福島署は29日午後1時半、詐欺の疑いで大阪府富田林市、リフォーム業の男(52)=詐欺未遂の疑いで逮捕=を再逮捕した。
逮捕容疑は2月15日ごろ~5月27日の間、医師になりすました他の人物らと共謀し、鹿児島県阿久根市の40代男性にLINE(ライン)などの通信アプリを使って「これから治療にかかる費用は最後まで達成した後に全額返金されます」「今回は金額が大きいから、担当者に薬を持って行かせるので、薬と引き換えにお金を渡してほしい」などとうそを言い、現金865万円をだまし取った疑い。同署は男の認否を明らかにしていない。
同署によると、男は現金を受け取る「受け子」の役割だったとみられる。同署は他にも関与した事件があるとみて調べる。
同居する長女夫婦を殺害するため2人にガソリンをかけたとして、殺人予備の罪に問われたいわき市常磐白鳥町竜ケ崎の被告の男(82)の判決公判は28日、地裁いわき支部で開かれ、谷池政洋裁判官は懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡した。
判決理由で谷池裁判官は、関係が悪化していた長女夫婦から、亡くなった妻の遺産相続を巡る話を持ち出されたことなどに腹を立てて犯行に及んだとし「動機や経緯は短絡的で身勝手」と断じた。判決などによると、被告は4月23日、自宅でいずれも50代の長女とその夫を焼死させて殺害しようと、ライターを所持し、2人にガソリンをかけ殺人の予備をした。
郡山市の50代男性から28日、警察官などを名乗る者から現金をだまし取られたと郡山署に届け出があった。男性は約1550万円をだまし取られており、同署は「なりすまし詐欺」事件とみて調べている。
同署によると、7月1日、男性に携帯電話会社のカスタマーセンターを名乗る者から電話があり「あなた名義で契約された電話番号が詐欺に使用されている」と言われた。その後、新潟県警を名乗る者から電話で「このままだとあなたを逮捕することになり、裁判が開かれる」と言われ、ショートメッセージでURLが送られてきた。
男性がこのURLに接続すると、警察官のような制服を着た人物とのテレビ通話で「捜索差押許可状」と記載された書類を見せられ、「身の潔白を証明するには、金銭的に解決する必要がある」と言われた。男性は、指定された個人名義の複数の口座に、15日まで複数回にわたり現金約1550万円を振り込んだ。
いわき市水道局の工事入札を巡る官製談合事件で、秘密事項の設計金額などを業者に漏らし、見返りに現金10万円の賄賂を受け取ったとして、福島地検は25日、加重収賄の罪でいわき市水道局工務課技術主任の男(34)=官製談合防止法違反などの罪で起訴=を追起訴した。また贈賄の罪で同市の管工事会社社長の男(74)=公契約関係競売入札妨害の罪で起訴=を追起訴した。
起訴状などによると、水道局職員の男は昨年1月に市水道局が発注した平下平窪配水管改良工事の入札を巡り、設計価格などを漏らした謝礼として2023年12月29日、管工事会社の事務所で社長の男から現金10万円を受けたとしている。社長の男は同日、設計金額などの情報をもらい受け、現金10万円を渡したとしている。
事件を巡っては、社長の息子で同社専務の男(48)も公契約関係競売入札妨害の罪で起訴されている。
いわき市は水道局職員の起訴を受けた懲戒処分について「本人に事実関係を確認した上で厳正に対処する」とした。
25日正午ごろ、福島県福島市の住宅の庭で「女性が倒れて意識がない」と近隣住民から119番通報があった。福島市消防本部によると、この家に住む80代女性が心肺停止の状態で病院に搬送され、死亡が確認された。熱中症の症状があったという。県によると、県内で熱中症の疑いによる死者は今年初めて。
県内ではこのほか、熱中症による搬送が相次いだ。県内の各消防本部の25日午後5時現在のまとめによると、福島、いわき、白河、須賀川、南相馬、桑折、西会津、会津坂下、金山、中島、矢吹の11市町村で計19人が熱中症の疑いで病院に搬送された。重症が1人、中等症が7人、軽症が11人だった。
県内は25日、高気圧に覆われた影響で各地で晴れとなり、気温が上昇した。福島地方気象台によると、伊達市梁川町で38.9度を観測。兵庫県豊岡市と並んで全国で2番目に高かった。そのほか、福島市38.6度、二本松市37.6度。福島市茂庭(36.8度)と川内村(36.8度)で観測史上最高となり、会津若松市(37.5度)と南会津町南郷(35.3度)で7月の観測史上最高となった。
26日も各地で晴れ、気温が上がる見込み。予想最高気温は福島市39度、会津若松市38度となっている。
福島県いわき市の80代女性のキャッシュカード2枚がだまし取られ口座から450万円が引き出された「なりすまし詐欺」事件で、いわき中央署は24日、盗みの疑いで東京都西東京市、会社役員の男(26)、同江東区、自営業の男(26)の両容疑者を逮捕した。
逮捕容疑は女性のキャッシュカード1枚ずつを使い、会社役員の男は3月28日にいわき市内のATMから現金150万円、自営業の男は同29、30の両日に都内のATMから現金300万円をそれぞれ引き出して盗んだ疑い。
同署によると、2人はキャッシュカードから現金を引き出す「出し子」とみられる。同様のなりすまし詐欺で通帳やキャッシュカードをだまし取ったり現金を引き出したりしたとして、会社役員の男は6月に会津若松署、自営業の男は5月に郡山署に逮捕されていた。いわき中央署は県警組織犯罪対策課と捜査した。
信用調査会社の帝国データバンクいわき支店によると、いわき市水道局の工事入札を巡る贈収賄事件で、贈賄の疑いで再逮捕された容疑者(74)が社長を務める同市の管工事会社「大松興産」が24日までに、自己破産申請の準備に入った。負債は昨年3月末時点で約5億6600万円。今月22日付で事後処理を市内の弁護士に一任した。
同社は1974年設立。市からの配水管関連の土木工事を中心に手がけ、2003年3月期には売上高約7億6700万円を計上した。
だが今年6月18日、公契約関係競売入札妨害の疑いで社長と息子で専務の男(48)が逮捕され、その後起訴された。社長は贈賄の疑いで再逮捕された。
事件で対外信用が失墜したのに加え、6月20日には年売上高の8割以上を依存していた市から指名停止処分を受けて今後の受注や資金繰りの見通しも立たなくなり、事業継続を断念した。
福島テレビは24日、自転車を酒気帯び運転したとして、30代契約社員を停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。処分は22日付。
同社によると、契約社員は13日、勤務時間外に福島市の飲食店で飲酒して自転車を運転、午後10時ごろに酒気帯び運転の疑いで県警に摘発された。契約社員は翌14日、摘発されたことを同社に説明。社内調査に対し、飲酒して自転車を運転したことを認めたという。現在は任意で県警の捜査を受けている。
同社は任意捜査事件であり、「個人の特定につながりかねない」として、契約社員の性別や所属を明らかにしていない。同社は懲戒処分をホームページで公表し「報道機関の一員として高いコンプライアンス意識を求められている当社社員が酒気帯び運転の容疑で警察の捜査を受けていることは誠に遺憾。同様のことがないよう社員教育を徹底する」としている。
警察官などに成り済まし、福島県相馬市の70代男性から現金1620万円をだまし取ったとして、相馬署は23日午前9時55分ごろ、詐欺の疑いでマレーシア国籍、住所不定、無職の男(37)=詐欺罪で起訴=を逮捕した。
逮捕容疑は何者かと共謀して1月上旬から中旬、男性に警察官などをかたって「あなたを犯罪の共犯者と捜査しており、捜査のために口座の現金を調べる必要がある」などとうその電話をかけ、現金をだまし取った疑い。
同署によると、男は現金を受け取る「受け子」だったとみられる。同署は県警組織犯罪対策課と捜査した。
20日の参院選開票作業で、福島県白河市で比例代表の開票時に集計作業が混乱し、開票終了が予定よりも約6時間45分遅れた。開票は21日午前6時半ごろ終了した。
同市選管によると、集計済みの票の一部が一時所在不明になり、発見に至らなかったため21日午前3時ごろから票を数え直すこととなった。また、投票用紙の読み取り分類機で文字が判別できない疑問票が多数あり、審査に時間がかかったことも理由としている。
福島市でも比例代表の確定が予定より約2時間20分遅れた。同市選管は、本来有効票とするべき票を無効票に区分していたことや、前回の参院選よりも投票率が上がり票数が増加したことで処理に時間がかかったとしている。
無効票に区分していた有効票は、開票確定後に県への報告や開票会への準備などを進めている際、立会人から意見があり、誤りが発覚した。
その後、報告書類の修正などに時間を要したため、午前3時の開票終了見込みからずれ込んだ。
20日午前9時ごろ、福島県郡山市堤三丁目のファミリーマート郡山堤三丁目店の店員から、強盗に遭ったと110番通報があった。郡山署員がすぐに現場に駆け付け、同署は強盗未遂の疑いで千葉県船橋市、無職の男(36)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は、同店に押し入りカウンター内に侵入して、20代の女性店員にカッターナイフを突き付け「金を出せ。いいから金を出せ」と脅して現金を奪おうとしたが未遂に終わった疑い。同署によると、男は「カッターナイフを突き付けたのは間違いないが、強盗するつもりはなかった」と容疑を一部否認しているという。
同署によると、店内には店員と客の複数人がいたが、けが人はいなかった。男は60代の男性客から「カッターナイフをよこしなさい、まだ誰も傷つけていないんだから」と諭されると、「警察に電話しろ」と店員に話した。署員が現場に到着した時には、暴れたりすることなく、おとなしく待っていたという。