25日午前9時20分ごろ、砺波市若草町の酒造会社「吉江酒造」から出火、木造2階建ての保管庫と、木造平屋建ての瓶詰め工場の2棟を全焼して、約2時間40分後に消し止めた。同じ敷地にある鉄筋コンクリート造2階建ての製造所、木造2階建ての事務所の2棟に延焼しているとみられる。けが人はいなかった。
【写真】炎を上げて燃える建物=25日午前9時33分、砺波市若草町
砺波署によると、出火当時、経営者男性が事務所にいたが、火事に気付いて逃げ出して無事だった。保管庫には空き瓶やタイヤなどがあったとみられる。付近で作業中の男性から「屋根から黒煙が上がっている。炎も見える」との119番通報があった。
近所の70代女性は「バン、バンと大きな音がした。家に燃え移ってきそうで怖かった」と話した。
現場は砺波市中心部の住宅地で、約300メートル南西にイオンモールとなみがある。出火当時、市内には強風が吹いていた。
砺波署は26日、砺波消防署と実況見分を行い、焼失面積や出火原因を調べる。
富山県酒造組合のホームページによると、吉江酒造は1948(昭和23)年の創業で「太刀山」の銘柄で知られる。
金沢中署は25日、金沢市の50代女性がSNS(交流サイト)を悪用した投資詐欺被害に遭い、現金約2500万円をだまし取られたと発表した。
署によると、女性は2月11日、SNSで知り合った投資家を名乗る女とやりととりを始め、紹介された「金融担当の補佐役」をかたる男から外国為替の投資を勧められた。女性は3月7日〜4月10日、投資金として10回にわたり指定された複数の口座にインターネットバンキングで計約2500万円を送金した。
女性が出金を申し出たところ、男から「投資の指導料として約1千万円が必要」などと言われ、詐欺に気付いた。
21日午前11時59分ごろ、金沢市荒山町で、散策していた市内の30代男性が、市道から15メートルの崖下に転落している軽自動車を見つけ、110番通報した。金沢中署と市消防局が車両付近で白骨化した性別不明の遺体を見つけた。同署は運転手とみて身元の特定を急ぐとともに、事件と事故の両面で調べる。
現場は医王ダムから北東に約800メートルの山間部。署によると、道路が急カーブし、ガードレールなど転落防止措置がない場所から転落したとみられ、車両の前部が損傷していた。遺体は車両から約20メートル離れた森本川付近で見つかり、市消防局員らが引き上げた。
●県警まとめ
石川県内で今年確認された特殊詐欺による被害が、過去最悪のペースで推移している。県警が16日までにまとめた1〜3月末の被害総額は約4億6500万円となり、わずか3カ月で昨年1年間の被害額(約3億2千万円)の約1・5倍、これまでで最も多い2015年の約5億円に迫っている。警察官をかたるケースが全体の8割超を占め、偽の警察手帳を見せたり、末尾が「0110」の電話番号を不正に表示させたりするなど、手口は巧妙化しており、県警は警戒を呼び掛けている。
県警が今年1〜3月に確認した特殊詐欺は前年同期比30件増の44件で、4月に入ってからも被害は相次いでいる。
県内の特殊詐欺の年間被害額は、15年に最多の約4億9200万円となった。その後、警察は摘発を強化、被害抑止策が周知されてきたこともあり、一時は減少傾向にあったが、近年、増加に転じている。
今年の特殊詐欺被害の内訳は「オレオレ詐欺」による被害が21件約4億1千万円、「架空料金請求詐欺」が16件約4800万円、「還付金詐欺」が4件約530万円などとなっている。
オレオレ詐欺のうち、警察官を名乗って「詐欺事件の容疑者になっている」「あなたの口座が犯罪に使われている」などと電話を掛け、不安をあおる手口は19件約4億600万円に上った。
固定電話や携帯電話に連絡した後に、SNS(交流サイト)のビデオ通話に誘導し、警察官役が偽の警察手帳を示して信じ込ませるパターンが目立つという。県警が2月に公表した、県内の60代女性が3億円をだまし取られた事件でも、電話口に県外の警察官をかたる男が登場した。
●電話番号「0110」表示被害8件
県警本部や警察署の電話番号に使われている末尾が「0110」の番号を不正に表示させる手法も増えている。警察官をかたる詐欺19件のうち、8件の被害者には末尾「0110」の番号で電話が掛かってきたという。
県警組織犯罪対策課の担当者は「警察官が電話で『逮捕します』と告げることは絶対にない。SNSでやりとりすることもない。詐欺と疑って、必ず相談してほしい」と強調した。
●「一人で抱えず相談を」 東京未来大・出口保行教授 (犯罪心理学)
●信頼する権威悪用 不安あおり「実態は恐喝」
警察官をかたる詐欺被害が相次ぐ現状について、東京未来大の出口保行教授(犯罪心理学)は「多くの日本人が信頼する権威的な組織を名乗ることで、無視または、第三者に相談しにくくさせている」と指摘する。
これらの詐欺は「劇場型」と呼ばれ、公的機関を名乗る者が代わる代わる登場する。その中に警察官がいることで、被害者の不安をあおり「なんとか解決しなければ」との思いを抱かせると強調。「実態は恐喝。解決しないと、とんでもないことになるという脅しだ」と述べた。
一方で、被害は第三者に話すことによって防ぐことができるとし、手口と、一人で抱え込まないことを繰り返し広報することが重要だとした。
上市町の上市中学校で昨年7月、陸上競技部の顧問が投げた砲丸が部員に当たり大けがを負った事故で、富山区検は16日、砲丸の落下区域内から退避するよう注意喚起するなどして事故を未然に防ぐ義務を怠ったとして、業務上過失傷害の罪で、当時顧問を務めていた20代の男性教諭=富山市=を略式起訴した。県警は1月、男性を書類送検していた。
起訴状によると、昨年7月2日、グラウンドで砲丸投げの実演をする際、人がいることを認識しながら砲丸は届かないだろうと考え、必要な対策を怠り、部員1人に砲丸を直撃させたとしている。
上市中学校によると、大けがを負った部員は命に別条はなく、現在は学校に通っている。同校は「(略式起訴を)厳粛に受け止め、再発防止に向けて生徒の安全管理と教員への指導に努める」とコメントした。
15日午後1時17分ごろ、金沢市菊川1丁目のヒロ動物病院から出火、増改築工事中の建物内全体を燃やし、約1時間半後に消し止めた。工事部分にいたとみられる20代男性が煙を吸うなどして救急搬送され、その後死亡が確認された。金沢中署は工事関係者とみて身元の特定を急ぐ。
【写真】封鎖された笠舞三丁目〜下菊橋北詰間の道路
署や市消防局によると、既存の建物と工事部分は棟続きで、両方の壁や天井を燃やした。男性は工事中に逃げ遅れた可能性があるという。16日に実況見分を行い出火原因を調べる。
病院の女性従業員によると、出火当時は休診しており、院内にいた従業員約10人は外へ逃げ出し無事だった。小型犬1匹が手術中だったとし、従業員が抱きかかえ避難した。同院は数年前に現在の場所に移転し、新たな診察室などを設けるため工事中だったといい「まだ現実が受け入れられない」と肩を落とした。
現場は同市犀桜小近くの市道に面した住宅街で、現場周辺道路が一時規制された。
14日午前3時5分ごろ、富山市山室荒屋新町の古川靖さん(56)方から出火、木造2階建て住宅を半焼し、約1時間半後に消し止めた。焼け跡から1人の遺体が見つかった。富山南署は連絡が取れていない古川さんとみて、司法解剖を行い、身元や死因の特定を進める。
【地図】火災現場
署と富山市消防局は実況見分を行い、遺体が発見された2階寝室のエアコン付近の壁が激しく燃えており、火元との見方を強めている。焼失面積は約38平方メートル。署などは引き続き出火原因を調べる。
署によると、古川さんは1人暮らしで、付近住民が「2階の窓から炎が見える」と119番通報した。現場は山室中部小から約350メートル東の住宅街。