去年6月、松前町の寮で同僚の背中を刺し殺害しようとしたとして殺人未遂の罪に問われているベトナム人の男の初公判がきょう開かれました。
男は「ケガをさせるつもりはなかった」と起訴内容を否認しました。
殺人未遂の罪に問われているのは松前町の会社員タ・スアン・チュオン被告(24)です。
起訴状などによりますとチュオン被告は去年6月、松前町の社員寮で、一緒に暮らすベトナム国籍で30代の男性の背中を包丁で刺すなどして殺害しようとしたとされています。
きょうの初公判で、チュオン被告は「ケガをさせるつもりはなかった」と起訴内容を否認しました。
その上で弁護側は「殺意は無かった」などとして殺人未遂でなく傷害罪が適用されるべきと主張しました。
冒頭陳述で検察は被害者との間で発生した口論からチュオン被告が腹を立て犯行に及んだと指摘しました。
裁判は来月1日に結審する予定です。
寝たきりの夫に糖尿病の治療に使われるインスリンを注射し昏睡状態にさせたとして傷害の罪に問われている女の初公判が開かれました。女は起訴内容を認めました。
傷害の罪に問われているのは住居不定、無職の田村一美被告(59)です。
起訴状などによりますと、田村被告は去年10月、自宅で寝たきり状態でヘルパーの介護を受けていた当時57歳の夫に、自分の糖尿病の治療に処方されていたインスリンを注射して低血糖性の昏睡状態にしたとされています。
その後、夫は回復しましたが去年、別の病気で亡くなりました。
きょうの初公判で田村被告は起訴内容を認めました。
冒頭陳述で検察は田村被告が以前から夫の年金でパチンコをしていたことや、犯行当日に金を要求したところ夫に拒否されたため、腹を立て犯行に及んだと指摘しました。
次回の公判は11月7日に行われ、結審する予定です。
今年6月、松山市内で夫から依頼を受け殺害したとして嘱託殺人の罪に問われている女の初公判。被告は起訴内容を認め、即日結審しました。
嘱託殺人の罪に問われているのは松山市岩崎町の無職、織田由佳被告(39)です。
起訴状などによりますと織田被告は今年6月、同居する当時35歳の夫に頼まれ、自宅でナイロン袋を頭にかぶせるなどして殺害したとされています。
きょうの初公判で、織田被告は起訴内容を認めました。
検察は、夫から頼まれたとはいえ他にとり得る手段を検討せず、安易に受け入れたのは人命を軽視した短絡的なものだとして、今年6月1日施行の改正刑法に基づき、再犯防止や立ち直りに重点が置かれる拘禁刑3年を求刑しました。
これに対し弁護側は、夫自身が道具を用意したことなどから、執行猶予付きの判決を求めました。
裁判は即日結審し、判決は来月30日に言い渡される予定です。
松山市内の50代の会社役員の女性が、SNS型投資詐欺で8100万円をだましとられました。
松山南警察署によりますと、ことし7月中旬ごろ、松山市内に住む50代の会社役員の女性がSNSで投資広告にアクセスしたところ、日本人女性を騙る人物から株取引を勉強するグループに招待されたということです。
その後、「毎日安定した利益が発生します」などと投資話を持ち掛けられたことから、これを信用した女性は投資アプリをダウンロード。
アプリのカスタマーマネージャーを騙る別の人物の指示に従い、インターネットバンキングで指定された口座に4回にわたって計3,800万円を振り込みました。
その結果、アプリ上で利益を確認したため、女性は投資話をさらに信用し、今月2日までに5回にわたり、砥部町内の飲食店の駐車場で男にあわせて4300万円を直接手渡したということです。男は片言の日本語を話していたということです。
その後、相手がさらに現金を要求してきたことで、不審に思った女性は今月4日、警察に相談し事件が発覚。
女性は、あわせて8100万円を騙し取られました。
県警によりますと今年県内で認知したSNS型投資詐欺で最も多い被害額だということです。
警察は、一度も会ったことない人から投資等を勧められた場合は詐欺を疑い、警察に相談するよう呼びかけています。