8月1日午前8時45分ごろ、福井県坂井市三国町安島の安島漁港南200メートル付近の海で、サザエの素潜り漁をしていた80代の海女が意識がない状態で見つかり、引き揚げたと仲間の海女が消防に通報した。海女は約45分後に搬送先の病院で死亡が確認された。また消防が現場に到着した際、70代の海女も行方が分からなくなっていることが判明。海を捜索したところ同9時10分ごろ、意識不明の状態で見つかり、約1時間10分後に搬送先の病院で死亡が確認された。
福井海上保安署によると、2人は同日午前7時から海女仲間約10人で漁をしていた。ともに雄島漁協所属で海女歴は数十年。当時の海は穏やかだったという。
目立った外傷はなく、同保安署が詳しい原因や死因などを調べている。
福井県の福井市が子育て世帯を対象に配布している県産米の購入支援券「まんぷく券」が、一部のフリーマーケットサイトで転売されていたことが分かった。7月29日正午までに7件が出品され、既に6件は購入されていた。市は「券は子育て世帯支援が目的。転売しないよう注意喚起していく」としている。
まんぷく券はコメの価格高騰に伴い、18歳以下の子どもがいる2万3100世帯を対象に、1世帯当たり5千円分、児童扶養手当を受給するひとり親世帯などには3千円分を上乗せし、7月から配布している。
市によると25日、職員がフリマサイト「メルカリ」で最初の出品を確認。券には「転売や第三者への譲渡は禁止」と書かれているが、これまでに見つかった7件のうち6件が5千円分で3500~4550円で販売、1件は8千円分で7200円で売られていたという。金券に当たるため出品ルールに違反しているとしてメルカリ事務局へ通報しており、「出品がさらに増えるようであれば、メルカリに対応を求める」とした。
自転車に乗って故意に車に接触し、修理費名目で現金をだまし取ったとして、福井県警福井南署と県警交通指導課は7月28日、詐欺の疑いで福井市の無職の男(66)を逮捕した。同署によると、「事故はわざと起こしたものではありません」と容疑を否認している。
逮捕容疑は3月23日午後3時20分ごろ、福井市西木田3丁目の市道交差点を走行していた越前市の30代女性の軽乗用車に交通事故を装って自転車で接触し、「自転車の籠を新しくしたばかりなのに、倒れた時に曲がったので、修理代7千円だけくれ」とうそを言い、現金7千円をだまし取った疑い。
同署によると、女性はその場で7千円を支払ったという。ドライブレコーダーの映像などで容疑が分かった。同署は、こうした「当たり屋」行為を福井市内で50件以上繰り返していたとみて捜査している。南部容疑者から自転車5台を押収した。
高速道路での逆走が後を絶たない。「自分には関係ない」と思っている人もいるかもしれないが、昨年は全国で220件、2日に1回以上のペースで発生。さらに、逆走による事故の致死率は高速道路全体の38倍と極めて高い。万が一自分が逆走してしまったら、あるいは逆走車に遭遇してしまったら、どう行動すればよいのか。中日本高速道路金沢支社のドライブアドバイザー鍛治竜馬さんに話を聞いた。
「中央分離帯が左にある、標識の裏が見えるといった違和感を覚えたら、逆走している可能性がある。まずは落ち着いて」と鍛治さん。対向車に注意しながら、路肩などに車を寄せて停車し、ハザードランプを点灯。車外へ出てガードレールの外側などに避難し、110番や非常電話で通報する。
「交通量が少ないと、自力でUターンしようとしがちだが、高速道路上でのUターンやバックは厳禁。100キロ前後で走る対向車の中で切り返す行動は、命に関わる危険行為」と訴える。
逆走車を見かけた場合も、安全を確保しすぐに通報を。逆走車は追い越し車線(右側)を走ってくる可能性があるため、情報板などで逆走車情報を見聞きしたら、左車線に移り、スピードを落として十分な車間距離を確保して走行する。
国土交通省などの統計によると、昨年の逆走事案の要因は、誤進入や分岐を間違えるなど「道間違い」が半数。「認知症の疑い」とされたケースが全体の4割近くを占め、2015~23年の2割から倍増した。7割は65歳以上の高齢者によるものという。
万が一、高速道路の出口を通り過ぎたり、入り口を間違えたりしても、絶対に逆走はしないこと。次のインターチェンジ(IC)の一般レーンで係員に事情を伝えれば、「特別転回制度」により、間違えて走行した区間の通行料金が免除される場合もある。
「事前のルート確認と余裕を持った運転が、逆走防止のカギ」と鍛治さん。中日本高速道路が提供する無料アプリ「みちラジ」は、渋滞や事故、通行止めなど、進行方向の交通情報を音声で知らせてくれるもので、出発前に起動しておけば運転中の操作は不要だ。
夏休みシーズンは、慣れない道を運転する人が増える。鍛治さんは「自分は大丈夫と思わず、楽しいドライブこそ油断をせず、安全運転を心がけてほしい」と呼びかけている。
マッチングアプリで知り合った女性のスマートフォンを使って不正に電子マネーを得たとして福井県警の鯖江、福井、福井南各署と県警サイバー犯罪対策課は7月23日、電子計算機使用詐欺の疑いで福井県越前市の会社員の男(27)を逮捕した。
逮捕容疑は5月18日午後0時35分ごろ、同県鯖江市内の喫茶店で、マッチングアプリで知り合った永平寺町の20代女性と会い、女性名義の電子マネーアカウントから男名義の電子マネーアカウントに10万円相当の電子マネーを送金した疑い。
同課によると、男は女性と初対面だった。「自分の知り合いが(アプリに)いないか確認したい」との口実で女性のスマホを借り、操作している隙に送金したという。
その日のうちに女性が「身に覚えのない送金履歴がある」と県警に相談し、容疑が分かった。他にもマッチングアプリで知り合った複数の女性から被害の相談があり、県警は関連を調べている。
福井県の敦賀市は7月18日、市職員の自殺に関して長時間勤務やパワーハラスメントが原因とする第三者調査委の答申を受け、関係職員への処分を発表した。亡くなった男性職員の上司で、パワハラ行為を認定された50代の課長級職員を停職6カ月の懲戒処分とした。市の懲戒処分の基準に関する規定では最も長い停職期間で、免職に次ぐ重い処分。同市職員がパワハラ行為で懲戒処分を受けたのは初めて。
第三者調査委の報告書では、課長級職員が男性職員に対し、他の職員の前で大きな声で叱責(しっせき)や指導を繰り返したほか、男性職員の業務を一部取り上げたり、出張に関して自身の意向に沿わないという理由で決裁しなかったりした言動がパワハラと認定された。
米澤光治市長は会見で「市として今回の事案を防げなかったことについて、亡くなられた職員とご遺族の皆さまに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。心からおわび申し上げる。市政に対する信頼を大きく損なってしまったことにもおわび申し上げる」と謝罪した。処分を受けた課長級職員は市に対して「ご遺族に直接謝罪したい」と話しているという。
米澤市長は給料の10分の2、池澤俊之副市長は10分の1、堤宗和副市長は20分の1をそれぞれ3カ月間減額するための条例改正案を9月議会に提案すると説明。50代の課長級職員を監督する立場にあった部長を減給処分(10分の1、3カ月)、職員全体の人事や指導管理の責任を問い、総務部長と当時の同部政策幹を訓告とした。
また、市は第三者委の報告に基づき再発防止策を検討するため、市長直轄のプロジェクトチームを18日設置した。堤副市長をリーダーに職員11人で構成する。
1986年に福井市で中学3年の女子生徒が殺害された事件の裁判をやり直す再審公判で、名古屋高裁金沢支部(増田啓祐裁判長)は7月18日、殺人罪で懲役7年の実刑判決が確定し服役した前川彰司さん(60)=同市=の一審福井地裁の無罪判決を支持し、検察側の控訴を棄却した
前川さんは事件の翌87年に逮捕され、一貫して無実を主張。90年に一審福井地裁で無罪判決を受けたが、95年に二審高裁金沢支部で懲役7年の逆転有罪判決を受け、その後確定した。第2次再審請求審で高裁金沢支部は昨年10月、有罪の根拠となった関係者供述の信用性を否定し、再審開始を決定した。検察は異議を申し立てず確定。今年3月に再審初公判が開かれ、即日結審した。
■福井・女子中学生殺害事件
1986年3月19日夜、福井市の市営団地で住人の中学3年の女子生徒が殺害された。県警は約1年後、殺人容疑で前川彰司さんを逮捕。90年の福井地裁判決は無罪だったが、名古屋高裁金沢支部は95年、逆転有罪とし、心神耗弱を認め懲役7年の判決を言い渡した。最高裁も支持して確定。前川さんは満期出所後の2004年、第1次再審請求した。高裁金沢支部は11年、再審開始を認めたが、検察側が異議を申し立て、名古屋高裁が13年に再審開始決定を取り消した。22年に第2次請求し、高裁金沢支部は昨年10月に再審開始決定を出した。検察は異議を申し立てず、今年3月に再審初公判が開かれ、即日結審した。
1986年に福井県福井市で中学3年の女子生徒が殺害された事件で、殺人罪に問われ懲役7年の実刑判決が確定し服役した前川彰司さん(60)=同市=の裁判をやり直す再審公判の判決が7月18日、名古屋高裁金沢支部で言い渡される。前川さんは福井新聞の取材に応じ「(18日が)近づいてきて徐々に気になりだしたが、いつもと変わらない日常を淡々と過ごしている」と落ち着いた表情で語った。
逮捕されてから38年余り、「心の中に空虚さだけが漂うのは否めない。ただ、これから人生を歩んでいく中で、人との輪や世間との調和を養っていきたい」との思いを口にした。
裁判や再審請求審を振り返り「私は先頭を切って闘ってきたわけではない」と話し、支援者や弁護団、冤罪(えんざい)事件で活動を共にしてきた全国の仲間に対し「力を与えてくれた。本当に感謝している」と述べた。
長く苦しかった日々を思い出し「苦は楽の種。運命の日には花を咲かせたい」と笑みを浮かべた。
前川彰司さんの再審公判は、複数の関係者が「(事件当日に)血を付けた前川さんを見た」と証言した供述の信用性が最大の争点。再審初公判で検察側は有罪主張を維持する一方、新たな証拠は提出しなかった。再審請求審までの証拠で結論が出るため、前川さんは無罪が確実視されている。判決公判は午後2時から2時間半の予定。
前川さんは事件の翌87年に逮捕され、一貫して無実を主張。90年に一審福井地裁で無罪判決を受けたが、95年に二審高裁金沢支部で懲役7年の逆転有罪判決を受け、その後確定した。第2次再審請求審で高裁金沢支部は昨年10月、有罪の根拠となった関係者供述の信用性を否定し、再審開始を決定した。検察は異議を申し立てず確定。今年3月に再審初公判が開かれ、即日結審した。
大麻草を無免許で栽培したとして、福井県警勝山署と県警組織犯罪対策課は7月15日、大麻草栽培規制法違反(栽培)の疑いで同県勝山市、林業の男(51)と会社員の男(61)を2日に逮捕したと発表した。同課によると、昨年12月に施行された同法違反容疑で県警による摘発は初めて。
林業の男の逮捕容疑は6月ごろ、勝山市内の九頭竜川河川敷で大麻草22本を栽培した疑い。会社員の男の逮捕容疑は同時期、自宅敷地内の屋外の鉢植えで大麻草2本を栽培した疑い。
同署によると、2人は知人。共謀関係の有無を調べている。