2024年3月に秋田県にかほ市で同居する父親の腹などを殴り死亡させたとして、傷害致死の罪に問われている33歳の男の裁判員裁判で、秋田地方裁判所は13日、「高齢で無抵抗な父への暴行は危険かつ悪質」として、被告に懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、にかほ市象潟町大砂川の無職・平野遥介被告(33)です。
判決文によりますと、平野被告は2024年3月、自宅の2階で当時68歳だった父親の腹や顔などを殴り死亡させたとして、傷害致死の罪に問われています。
13日の判決公判で、秋田地方裁判所の岡田龍太郎裁判長は「被告人は臓器の損傷に結びつくような強い力を加えた上に、顔を10回程度殴るなど、高齢で被告と体の大きさに差がある被害者に対し一方的な暴行」と非難しました。
その上で「被告人が被害者による嫌みにストレスを感じたという言い分は、暴行を正当化する理由にはならない」と指摘し、懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡しました。検察の求刑は懲役5年でした。
執行猶予を求めていた平野被告の弁護人は「控訴については本人と話し合って決める」とコメントしています。
秋田市に住む20代の女性が、副業に関する広告をきっかけに研修受講料の名目で現金計110万円をだまし取られました。
秋田市の20代の女性は11日、スマートフォンでユーチューブを閲覧中、表示された副業に関する広告から無料通信アプリLINE に誘導されました。
女性は説明を受けるためLINEで予約したところ、担当者から「文章をコピーして広告に載せるだけで稼げる。作業するために研修を受ける必要があり、受講料はスマートフォンを操作して得た金を充ててほしい」と言われました。
女性は信用し、指示通りに操作したところ、第三者から金を借りる形で女性の口座に現金が振り込まれました。
その後、女性は研修費名目で、相手から指定された法人名義の口座に2回にわたって現金計110万円を振り込み、だまし取られました。
女性は12日に金融機関から口座での不自然な金の出し入れを指摘され、警察に相談して発覚しました。
11日夜、秋田県横手市で住宅1棟が全焼する火事があり、焼け跡から男性1人の遺体が見つかりました。この家に住む70代の男性と連絡が取れなくなっていて、警察が遺体の身元の確認を進めています。
火事があったのは横手市睦成の無職の男性(77)の住宅で、11日午後8時50分ごろ、近所の人から「向かいの住宅が炎上している。爆発も起きたようだ」と消防に通報がありました。
消防車両など8台が駆け付け、火は約2時間半後に消し止められましたが、この火事で木造一部2階建ての住宅1棟を全焼したほか、隣の住宅の網戸や車などを焼きました。
また、焼け跡から男性1人の遺体が見つかりました。火元の男性は1人暮らしで、火事の後連絡が取れていません。
警察は遺体の身元の確認を進めるとともに、火事の原因を詳しく調べています。
秋田県由利本荘市の53歳の男性職員が、町内会から預かった金や市の予算で購入した商品券、計約20万円を着服したとして、10日付で懲戒免職の処分を受けました。
懲戒免職となったのは、由利本荘市大内総合支所の産業建設課に所属していた男性主席主査(53)です。
男性職員は2024年12月、長坂町内会館の所有権を市から町内会に移す手続きに必要な費用14万5500円を町内会から預かりましたが、金庫から持ち出しました。
さらに6月2日、上司に無断で市の予算で商品券6万円分を購入し、換金しました。
金は借金の返済や遊興費に使われ、すでに職員の親族が全額弁済しています。
市は、被害届の提出を検討しています。
甘い誘い文句から出会い系サイトに誘導され詐欺被害です。
7日、秋田県男鹿市に住む60代の男性に「デートしませんか」などとメッセージが届き、返信したところ女性の名のアカウントが送られてきました。
男性がやりとりしていると「受付係」を名乗る相手から、女性とは出会い系サイトで連絡を取るよう登録を勧められました。
その後、登録料の支払いに加え、サイト操作の不備で発生したデータ修復費用などを求められ、男性は指定された口座に8回にわたり現金434万8800円を振り込み、だまし取られました。
10日夜、秋田県大館市で住宅や倉庫など計7棟を焼く火事があり、火元に住む男性1人が病院に搬送されました。命に別条はありません。
火事があったのは、大館市本宮に住む農業の男性(73)の住宅で、10日午後7時50分ごろ「2階建ての住宅が燃えている」と近くの住民が消防に通報しました。
火は約8時間後に消し止められましたが、この火事で火元の男性の木造2階建ての住宅1棟と、敷地内の倉庫3棟を全焼したほか、隣接する住宅と近くの倉庫、建物の3棟の一部にも火が燃え移り、計7棟が焼けました。
出火当時、火元の住宅には男性と妻と次男の3人がいて全員逃げ出しましたが、次男が煙を吸って大館市内の病院に搬送されました。命に別条はないということです。
現場は住宅が立ち並ぶ地域で、辺りは一時騒然としました。警察と消防が出火原因を詳しく調べています。
秋田県由利本荘市に住む20代の男性が「口座が不正に利用されている」などと言われ、現金950万円をだまし取られました。
由利本荘市に住む20代の男性は4月、インターネット関連サービスのカスタマーセンターを名乗る男から「あなたの口座が不正に利用されているので宮城県警に転送します」と電話を受けました。すると、宮城県警察を名乗る男に電話が転送され「被害届を出します。無実を証明するために64桁のIDが必要です」などと言われ、LINEでやりとりするようになりました。
男性は相手からIDを入手するために金を振り込むよう言われ、指定された口座に5回計500万円振り込みました。
さらに男性に北海道警察を名乗る男から「あなたの携帯電話が詐欺事件に使われている。被害が大きく保釈金を払う必要がある」などと電話があり、指定された口座に6回計450万円を振り込みました。
その後、次第に相手からのメッセージが減り、男性が警察に問い合わせたところ詐欺被害が明らかになりました。気付いたときには被害額が950万円に上っていました。
2024年3月に秋田県にかほ市で父親の腹などを殴り死亡させたとして、傷害致死の罪に問われている33歳の男の裁判員裁判で、検察は「高齢で無抵抗な父への暴行は危険かつ悪質」として被告に懲役5年を求刑しました。
起訴されているのは、にかほ市象潟町大砂川の無職・平野遥介被告(33)です。
平野被告は2024年3月、自宅の2階で当時68歳の父親の腹や顔などを殴り死亡させたとして、傷害致死の罪に問われています。
6月3日の初公判で平野被告は起訴内容を認めていて、裁判の争点は刑の重さです。
6日の論告求刑公判で検察は「高齢で無抵抗な父に対する一方的な暴行は、危険かつ悪質で強い非難に値する。嫌みに腹を立てたという動機は短絡的で、酌むべき事情はない」などとして、被告に懲役5年を求刑しました。
一方、弁護側は「暴行に及んだが自ら消防に通報し、救命に向け手当てした。父に『謝りたい』と後悔と反省の気持ちがみられる」と主張し、執行猶予を求めました。
判決は6月13日に言い渡されます。
4日午前、秋田県大仙市で小屋1棟を全焼する火事があり、住宅にも燃え移りました。けが人はいませんでしたが、小屋に人がいなかったことから、警察が不審火の可能性も視野に調べを進めています。
火事があったのは、大仙市大曲小貫の農業の男性(72)の住宅敷地内にある作業小屋で、4日午前9時20分ごろ、近くを通りかかった人が「作業所が燃えている」と消防に通報しました。
火は約2時間後に消し止められましたが、この火事で木造一部2階建ての小屋1棟を全焼したほか、隣接する男性の木造一部2階建ての住宅の壁が焼けました。
男性は4人暮らしで、出火当時は妻と外出中で、家には母親と息子がいましたが逃げ出して無事でした。
当時小屋に人はおらず、けが人はいませんでしたが、警察は不審火の可能性も視野に出火原因の特定を急いでいます。
秋田県大館市に住む60代の女性が嘘の副業をきっかけに投資を勧められ、現金108万円余りをだまし取られました。
5月23日、大館市に住む60代の女性が副業サイトを検索すると、サイトの関係者と思われる相手からLINEにメッセージと動画が届き、「動画のスクリーンショット画像を送れば報酬が得られる」と勧誘されました。
指示された通りに画像を送ると少額の報酬が電子マネーで支払われたことから、女性は相手を信用しました。
その後、女性は別のチャットアプリに誘導され、「暗号資産の運用のために現金を振り込んでほしい」と言われました。女性は指示されるがままに指定口座に6回、現金計108万円余りを振り込みだまし取られました。
相手の要求する金額が徐々に高くなり、不安を感じた女性が警察に相談したことで詐欺被害が明らかになりました。
6月1日に秋田県横手市の山に山菜採りに出かけ、その後行方が分からなくなっていた90歳の男性が、3日昼ごろ山林で倒れているのが発見され、その場で死亡が確認されました。
亡くなったのは、横手市安田の無職の男性(90)です。
男性は1日午後1時半ごろから、横手市山内三又の山林に友人とワラビ採りに出かけましたが、夕方になっても戻りませんでした。
3日は午前7時ごろから捜索が再開されましたが、午前10時20分ごろ、山菜採りに訪れていた男性から「林道の近くで人が倒れている」と警察に通報がありました。
約1時間後に警察と消防が現場に駆け付けたところ、倒れていたのは行方不明になっていた男性で、その場で死亡が確認されました。
男性は緩やかな斜面であおむけの状態で見つかり、目立った外傷や動物に襲われた痕跡はありませんでしたが擦り傷がありました。近くには手製のリュックサックなどがあり、中には山菜が入っていました。
2024年3月に秋田県にかほ市で父親の腹などを殴り死亡させたとして傷害致死の罪に問われている33歳の男の初公判が3日、秋田地方裁判所で開かれ、被告は起訴内容を認めました。
起訴されているのは、にかほ市象潟町大砂川の無職・平野遥介被告(33)です。
平野被告は2024年3月、自宅の2階で当時68歳の父親の腹や顔などを殴り、死亡させたとして傷害致死の罪に問われています。
秋田地方裁判所で開かれた3日の裁判員裁判の初公判で、平野被告は検察官が読み上げた起訴状の内容を認めました。
続く冒頭陳述で検察は「被告は精神的な病を患い、当時は酒を飲んで仕事や病気について父親から嫌みを言われた」と犯行までの経緯を述べた上で、「腹を立て、父親に馬乗りになり、意図的に腹に何らかの暴行を加えて死亡させた」と指摘しました。
一方、弁護側は起訴内容は争わないものの、「馬乗りになって殴った際に偶発的に膝などで腹部が押し付けられた」として情状酌量を求めました。
争点は刑の重さで、判決は6月13日に言い渡されます。
6月1日、秋田県横手市の山林に山菜採りに出かけた90歳の男性の行方が分からなくなっています。警察などが捜索していますが発見には至っていません。
行方が分からなくなっているのは横手市に住む無職の男性(90)です。
警察によりますと男性は1日の午後1時半ごろ、ワラビ採りをするため横手市山内三又の山林に友人と出かけました。
男性は友人と分かれて行動し、友人は午後6時ごろに下山しましたが、男性が夕方になっても軽トラックを止めた場所に戻らなかったことから警察に通報しました。
男性は携帯電話を軽トラックに置いたままでした。
警察などは約40人態勢で2日午前7時から軽トラックが止めてある場所を中心に捜索していますが2日の正午時点で発見には至っていません。
秋田県内で特殊詐欺の被害が後を絶ちません。秋田市の女性が現金と電子マネー計約756万円を、横手市では男性が現金約340万円をだまし取られました。
秋田市に住む40代の女性は2月、インスタグラムで副業に関する広告を見つけてアクセスしたところLINEに誘導され、知り合った相手から「スクリーンショットを撮影して送信すれば金を振り込む」と言われました。
女性が指示通り送ると報酬が振り込まれたため相手を信じ、その後3月までに個人名義の口座に現金計約385万円を振り込み、だまし取られました。
女性は警察に相談したものの、指示に従えば金が戻ってくるのではないかと思い相手と連絡をとったところ、金の引き落とし費用を要求され、現金約207万円をインターネットで送金しました。
捜査の過程でこの女性は5月、これとは別にLINEを通じた融資の詐欺で現金約20万円、さらに「2億5000万円を受け取れる」などと持ちかけられて電子マネー約144万円をだまし取られていたことが分かり、被害総額は756万円に上っています。
一方、横手市の40代の男性は5月上旬、インターネットで融資先を探していた際に、資金調達会社から「500万円融資できるが、融資額の10%の金が必要」などと言われ、29日までに指定された金融機関の口座に現金約340万円を振り込み、被害に遭いました。
秋田県内では特殊詐欺の被害が相次いでいます。県警察本部によりますと、2025年は4月末までに59件確認されていて、被害額は3億円超。件数・被害額ともに前年の同じ時期を上回っています。
SNSやマッチングアプリなど手口が巧妙化していますが、電話がきっかけになることも少なくありません。こうした被害を防ごうと29日、秋田市で不審電話への対応を学ぶ訓練が行われました。練習相手は警察官。実際に電話をつないで詐欺の手口を体験です。
秋田市内の管轄地域をパトロールする秋田東警察署手形交番の警察官。住宅を1軒1軒回り、住民に声をかけます。
住民の様子をうかがういつもの声かけですが、今回は少し違った提案がありました。
警察官:
「特殊詐欺の被害が非常に多いんですけど、どのように特殊詐欺に誘導されるのかを体験してみませんか?」
秋田東警察署は、パトロールで訪れた家の住民に不審電話への対応を体験してもらう訓練を企画しました。体験したのは、地域の町内会長を務める佐々木慶一さん(78)です。
離れた場所から犯人役の警察官が佐々木さん宅に電話をかけます。
犯人役:
「きのう警視庁の捜査一課から電話がありまして、あなたの口座が特殊詐欺で利用されていると聞きました。何か心当たりありませんか?」
佐々木さん:
「全くないですね」
電話会社を名乗る相手から着信があり、警視庁捜査一課に転送すると言われます。
犯人役:
「特殊詐欺事件の犯人の家の家宅捜索を行ったところ、あなた名義の口座のキャッシュカードを持っていたんです。あなたはこの事件に関与していませんか」
佐々木さん:
「全く関知はしていないんですけど」
インターネットバンキングの口座と暗号資産取引所のアカウントを作り、IDとパスワードを教えるよう求められますが、佐々木さんは「手続き前に110番させてもらいます」と慌てて行動せず、警察に相談すると判断しました。
佐々木慶一さん:
「実際電話に出た場合、思うようにいかないことが分かった。知らない番号からの電話は取らないと間違いなく徹底したい」
秋田東警察署生活安全課・庄司裕課長:
「地域の人たちに手口を周知して浸透していくことが大切だと思うので、継続して訓練を行っていきたい」
秋田東警察署は今後、毎月今回のような訓練を実施することにしています。