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MRO北陸放送の配信記事一覧

2025年08月02日

「サザエ漁をしていて溺れている」高齢の海女2人が溺れて死亡 福井・坂井市

1日午前、福井県坂井市の沿岸部でサザエ漁を行っていた海女2人が溺れ、病院に搬送されましたがその後、死亡が確認されました。

1日午前8時45分ごろ、福井県坂井市の安島漁港近くの沿岸部で「高齢の女性がサザエ漁をしていて溺れている」と近くに住む人から消防に通報がありました。

消防などによりますと、80代女性と70代女性の2人が意識不明の状態で海から引き上げられたということです。

2人は病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。

80代の女性は沖合およそ30メートル、70代の女性は沖合およそ200メートルのところで溺れていたということです。

当時は海女8人で漁をしていて、波や風は穏やかだったということです。

海上保安部が事故の原因や当時の状況を調べています。



8/1(金) 19:48

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2025年08月02日

「自分を証明できた」39年前の福井女子中学生殺害事件で検察上告せず 前川彰司さん(60)の無罪確定へ

39年前、福井市で女子中学生が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で無罪を言い渡された前川彰司さんについて、検察は上告せず、前川さんの無罪が確定しました。

1986年3月、福井市で女子中学生が殺害された事件で服役した前川彰司さん(60)の再審で、名古屋高裁金沢支部は7月18日、無罪を言い渡しました。

再審判決で裁判所は、検察が前川さんに有利な証拠を把握しながら意図的に明らかにしなかったことは「不誠実で罪深い不正といわざるを得ず、到底容認できない」と厳しく非難していました。

上告期限の1日、名古屋高検は裁判所に上告しない手続きをとり、濱克彦次席検事は「当時の検察官の対応は不公正なものであったと評価されたのも当然。検察としても真摯に反省し教訓とすべきである」とコメントしました。

福井県警察本部・増田美希子本部長
「今回の判決を重く受け止め、今後警察の捜査に疑念が抱かれることの無いよう緻密かつ適正な捜査に努めてまいります」

福井県警察本部の増田美希子本部長は、今後前川さんに直接謝罪するかは、警察に対する訴訟提起も踏まえて検討することにしています。

前川彰司さん
「よかった。無罪が確定しある意味自分を証明できたかなと思っている。今回明らかに警察・検察に非があったわけだから相応のことはしてほしい」

弁護団は前川さんが不当に身柄を拘束されたとして今後、国に刑事補償を請求する方針です。



8/1(金) 13:31

2025年08月02日配信の記事を見る

2025年08月01日

ホテルで20代女性殺害 被告の男(56)上告取り下げで懲役30年確定

おととし9月、石川県白山市のホテルで20代の女性が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた中村信之被告(56)が最高裁への上告を取り下げ、懲役30年の判決が確定しました。

この裁判はおととし9月、白山市のホテルの一室で20代の女性の首や胸などを刃物で刺して殺害したうえ、現金約1万9000円を盗んだとして、石川県白山市の無職・中村信之被告(56)が殺人窃盗などの罪に問われたものです。

1審の金沢地裁は強固な殺意に基づく残虐な犯行などとして、懲役30年を言い渡しました。これに対し中村被告は量刑が重すぎるとして控訴しましたが、今月10日、2審の名古屋高裁金沢支部も1審の判決を支持し控訴を棄却しました。

その後、中村被告は2審の判決も不服として最高裁への上告したものの、今月29日付で、上告を取り下げたことが分かりました。

これにより、中村被告の懲役30年の判決が確定しました。



7/31(木) 20:05

2025年08月01日配信の記事を見る

2025年08月01日

「検察としても真摯に反省」39年前の福井女子中学生殺害事件で上告断念 前川彰司さん(60)の無罪確定へ

39年前、福井市で女子中学生が殺害された事件の再審=やり直しの裁判で無罪を言い渡された前川彰司さんについて、検察は1日、上告する権利を放棄したと明らかにし、前川さんの無罪が確定しました。

1986年3月、福井市で女子中学生が殺害された事件で服役した前川彰司さん60歳の再審で、名古屋高裁金沢支部は先月18日、無罪を言い渡しました。

最高裁への上告期限の1日、名古屋高検は先ほど、上告を断念すると明らかにしました。再審判決で、裁判所は検察の捜査について「不誠実で罪深い不正といわざるを得ず、到底容認できない」と厳しく非難していました。

名古屋高検は「当時の検察官の対応は不公正なものであったと評価されたのも当然。検察官の対応を批判する裁判所の指摘を重く受け止めており、検察としても真摯に反省し、教訓とすべきであると考えている」とコメントしています。

上告断念を受けて、福井県警の増田美希子本部長はきょう夕方にも会見を開くことにしています。



8/1(金) 13:31

2025年08月01日配信の記事を見る

2025年07月30日

ジブリ作品などの海賊版・偽ブランド品所持容疑で男と中国籍の妻再逮捕

「スタジオジブリ」や「ニンテンドー」などの海賊版ブルーレイディスクなどを所持したとして、東京都に住む30代の夫婦が再逮捕されました。

【写真を見る】ジブリ作品などの海賊版・偽ブランド品所持容疑で男と中国籍の妻再逮捕

著作権法違反と商標法違反の疑いで29日に再逮捕されたのは東京都江戸川区の会社役員の39歳男と、妻で中国籍の37歳の女です。

2人は7月8日、自宅でスタジオジブリの「宮崎駿監督作品集」など合わせて27作品を著作権者の同意を得ずに違法に複製し、ブルーレイディスクなど164点を所持していた疑いがもたれています。

また「コンバース」に似たロゴマークを貼り付けたスニーカーなど7点も販売目的で所持した疑いがもたれてます。

警察は捜査に支障が出るとして2人の認否を明らかにしていません。

2人は人気バンド「Mrs. GREEN APPLE」の音楽ライブを収録したブルーレイディスクなどを複製したとして7月8日にも逮捕されていて、警察が家宅捜索で押収したDVDや漫画などを鑑定し、引き続き余罪がないか調べています。



7/30(水) 13:48

2025年07月30日配信の記事を見る

2025年07月29日

映画「能登の花ヨメ」のロケ地 石川・穴水町で修理中の空き家全焼 けが人なし

石川県穴水町で28日深夜、空き家となっている住宅が全焼する火事がありました。けが人はいませんでした。

28日午後11時50分ごろ、穴水町志ケ浦で「建物から火が出ている」と近くに住む人から消防に通報がありました。この火事で木造住宅1棟が焼け、火はおよそ3時間半後に消し止められました。当時、住宅は空き家で、けが人はいませんでした。

親族の男性によりますと、住宅は映画「能登の花ヨメ」のロケ地としても使われましたが、能登半島地震で被害を受け、修理中だったということです。

警察と消防は29日午後に実況見分を行い、火が出た原因を調べることにしています。



7/29(火) 11:41

2025年07月29日配信の記事を見る

2025年07月29日

10代女性を車に連れ込みわいせつ行為 石川・小松市の男(23)を逮捕 ドライブレコーダー映像が決め手に

10代の女性に路上で声をかけ、車内に連れ込んでわいせつな行為をしたとして、警察は28日、石川県小松市に住む23歳の男を逮捕しました。

わいせつ誘拐と不同意わいせつの疑いで逮捕されたのは、小松市内の無職の男(23)です。

警察の調べによりますと、男は6月10日の午後4時過ぎ、小松市内で歩いていた女性に声をかけた後、車の中に連れ込んでわいせつな行為をした疑いが持たれています。調べに対し男は、「間違いない」と容疑を認めているということです。

男は22日に、女性の住宅に侵入し臀部(でんぶ)を撮影したとして逮捕・起訴されています。

警察は捜査の過程で車に搭載されたドライブレコーダーの映像を解析し、今回の逮捕に至りました。

警察は、余罪などについてさらに調べを進めています。



7/29(火) 17:08

2025年07月29日配信の記事を見る

2025年07月26日

石川・白山市のホテル殺人事件 中村信之被告が最高裁に上告 1審・2審の懲役30年に不服 20代女性の首や胸を刃物で刺し殺害

2023年9月、白山市のホテルで20代の女性が殺害された事件。

殺人などの罪に問われ懲役30年の判決を受けた男が、判決を不服として、最高裁に上告しました。

【写真を見る】石川・白山市のホテル殺人事件 中村信之被告が最高裁に上告 1審・2審の懲役30年に不服 20代女性の首や胸を刃物で刺し殺害

この裁判は2023年9月、白山市のホテルの一室で20代の女性の首や胸などを刃物で刺して殺害したうえ、現金およそ1万9000円を盗んだとして、白山市中柏野町の無職・中村信之被告56歳が殺人窃盗などの罪に問われたものです。

2024年11月に金沢地裁で行われた1審では、犯行の動機に正当化の余地は無いとして、検察の求刑通りの懲役30年の判決が言い渡されました。

中村被告は量刑が重すぎるとして控訴しましたが、7月10日の2審で名古屋高裁金沢支部も1審の判決を支持し、控訴を棄却しました。

名古屋高裁金沢支部によりますと、中村被告は控訴審の判決を不服として、24日付けで最高裁に上告したということです。



7/25(金) 18:36

2025年07月26日配信の記事を見る

2025年07月26日

飲酒したら要注意?夏の厄介者「蚊」対策 刺されにくい服装は? 高層マンションでも油断できず

夏の厄介者といえば蚊。刺されるとかゆいだけでなく、デング熱やジカウイルス感染症などを運んでくることも。専門家に蚊から身を守る方法について聞いてみました。

【写真を見る】飲酒したら要注意?夏の厄介者「蚊」対策 刺されにくい服装は? 高層マンションでも油断できず

まず、どんな人が蚊に刺されやすいのか。アース製薬に疑問をぶつけると、「驚かれると思いますが、お酒を飲んだ後は刺されやすいです」と意外な答えが返ってきました。

お酒と蚊の因果関係とは?

■蚊を寄せ付ける体温上昇

アース製薬によりますと、蚊は、人間が呼吸で排出する二酸化炭素、汗や皮膚の匂い、体温を感知して吸血源を探します。顔の周りに蚊が寄ってくるのは、呼吸による二酸化炭素の排出が理由とのこと。

「体温が高い妊婦や赤ちゃん、子ども、そして汗をかきやすい人は、蚊の格好のターゲットになります。飲酒すると呼吸が荒くなったり体温が上昇したりするため、お酒を飲んだ人が刺されやすい傾向にあると考えられています」

■暗い色がターゲットに

服装についてはどうか。蚊に狙われにくい服の色合いは。

「蚊は黒など暗い色を好む傾向があります。明るい色と暗い色の対比を感知し、暗い部分に引き寄せられるため、白と黒のボーダー柄や、白いシャツにネイビーのボトムなど、色の対比がはっきりした服装は、暗い部分がターゲットになりやすいです。蚊が多い場所へ出かける際は、全身を白っぽい色で統一する、白い長袖の服を着用するなど、明るい色の服装を心がけるのがおすすめです」

■エレベーターに要注意?

一方で、家に蚊を入れない対策としてはどんな方法があるのか。

「まず玄関や窓を開け放しにしないことが重要です。蚊は換気口、網戸やドアの隙間など、わずかな隙間からも侵入するため、網戸の隙間は隙間テープなどで適切に塞ぐとよいでしょう」

マンションの高層階でも蚊に刺される場合もあります。蚊はどの高さまで飛べるのでしょうか。

「蚊の種類にもよりますが、地上15m付近(ビルの3階程度の高さ)までは飛行できるといわれています。マンションでも、人間の汗や体温を感知し、人間や荷物と一緒にエレベーターに乗って侵入し、マンションの高層階でも刺される可能性があります。高層階だからといって蚊に刺されないとは限りません」



7/26(土) 10:02

2025年07月26日配信の記事を見る

2025年07月26日

横断歩道を横断中の高齢男性がはねられ死亡 軽ワゴン車を運転していた男(80)現行犯逮捕 石川・加賀市の県道

26日午前、石川県加賀市の県道で横断歩道を渡っていた男性が軽ワゴン車にはねられ、死亡しました。警察は運転していた80代の男を過失運転傷害の疑いで逮捕しました。

事故があったのは加賀市小坂町の県道39号で、26日午前9時15分ごろ、近くに住む無職、東口健一さん(72)が横断歩道を歩いて渡っていたところ、左から来た軽ワゴン車にはねられました。東口さんは全身を強く打ち病院に運ばれましたが、およそ1時間後に死亡が確認されました。

警察は、軽ワゴン車を運転していた加賀市山中温泉東桂木町に住む会社役員、大島豊樹容疑者(80)を過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕しました。現場は見通しの良い片側一車線の十字路の交差点で、近くに信号機はありませんでした。

調べに対し大島容疑者は、「横断歩行者をはねてしまい怪我をさせてしまったことについては、間違いない」と容疑を認めているということで、警察が当時の状況を詳しく調べています。



7/26(土) 17:24

2025年07月26日配信の記事を見る

2025年07月24日

「悪口を言われた」少女6人が10代の知人に土下座をさせ、髪を燃やす…さらに背中や後頭部を踏みつけるなど全治1週間のけが 強要や傷害などの疑いで逮捕・書類送検

2025年6月、金沢市内で10代の女性に土下座をさせ、背中を踏みつけたりライターで髪の毛に火をつけたりしたとして、16歳から17歳の少女6人が逮捕および書類送検されました。

強要や傷害などの疑いで逮捕及び書類送検されたのは、内灘町や金沢市・野々市市・加賀市・能美市に住む16歳から17歳の少女6人です。

少女らは6月7日の午後8時半ごろ、金沢市内の複合文化施設の屋外で知人の10代の女性に対し、けがをさせるなどをした疑いがもたれています。

警察によりますと、このうち内灘町の飲食店アルバイトの17歳の少女と金沢市の無職の16歳の少女は、女性を土下座させた上、背中や後頭部を踏みつけ全治1週間のけがをさせたとして逮捕されました。

このほか、ライターで髪に火をつけたり服に落書きをしたりしたとして、16歳から17歳の高校生ら4人が書類送検されています。

警察の調べに対し少女らは被害者の女性に悪口を言われたことが動機に繋がったと話しているということです。



7/24(木) 17:31

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2025年07月22日

国道で右折のタクシーと衝突 オートバイの男性(27)が意識不明の重体

21日夜、石川県白山市の国道8号でオートバイとタクシーが衝突する事故があり、オートバイを運転していた27歳の男性が意識不明の重体となっています。

【写真を見る】国道で右折のタクシーと衝突 オートバイの男性(27)が意識不明の重体

事故があったのは白山市乾町の国道8号で、21日午後8時半ごろ、交差点を右折してきたタクシーと対向車線を直進してきたオートバイが衝突しました。

この事故でオートバイを運転していた白山市の男性(27)が病院に搬送されましたが意識不明の重体となっています。タクシーを運転していた白山市の男性(75)にけがはありませんでした。

現場は国道8号の信号のある交差点で、警察はタクシーを運転していた男性に話を聞くなどして当時の信号の色や事故の原因を調べています。



7/22(火) 14:48

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2025年07月21日

石川県加賀市では35.9度の猛暑日 穴水町では89歳男性が海でおぼれ死亡

3連休中日の20日、石川県では加賀市で35度を超え、猛暑日となりました。

夜間も熱中症対策を徹底してください。

【写真を見る】石川県加賀市では35.9度の猛暑日 穴水町では89歳男性が海でおぼれ死亡

強い日差しが照り付けた金沢市内。

石川県内には20日、熱中症警戒アラートが発表され、加賀中津原では今年最高の35・9度の猛暑日に、七尾では34・8度、金沢でも34・3度など厳しい暑さが続きました。

21日の最高気温は、金沢と輪島でいずれも34度まで上がる予想です。

海の事故にも注意してください。

19日午後1時すぎ、石川県穴水町曽福で千葉県佐倉市の無職の男性(89)が、沖合およそ10メートルの付近で遊泳中におぼれ死亡しました。

男性は当初ライフジャケットを着用していましたが、その後は脱いで泳いでいたということです。



7/20(日) 18:44

2025年07月21日配信の記事を見る

2025年07月21日

海岸で遊泳中に溺れ千葉県の80代男性死亡 石川・穴水町

19日午後、石川県穴水町の海岸で海水浴をしていた千葉県の80代の男性がおぼれ、救急隊が病院に搬送しましたが、死亡しました。

19日午後1時15分ごろ、石川県穴水町曽福の海岸付近で「ライフジャケットを貸し出した客が、海に入っていたが、顔を上げなくなった」と、近くの店舗の従業員から消防に通報がありました。

警察によりますと、千葉県佐倉市の無職の男性89歳が、沖合およそ10メートルの付近で遊泳中におぼれ、近くにいた人に助け出され病院に搬送されましたが、およそ1時間後に死亡が確認されました。

男性は友人と2人で旅行のため穴水町を訪れていて、遊泳当初はライフジャケットを着用していましたがその後は脱いで泳いでいたということです。

現場は、のと鉄道・能登鹿島駅から南西におよそ1.2キロにある海岸で、波消しブロックのある岩場です。

七尾海上保安部によりますと、当時の風速は2.3メートルで波の高さはおよそ10センチだったということです。



7/20(日) 10:19

2025年07月21日配信の記事を見る

2025年07月21日

裁判長「大変申し訳ありませんでした」検察は“不誠実で罪深い不正” 39年前の福井女子中学生殺害事件 7年服役の前川彰司さん(60)に再審無罪

39年前、福井市で中学3年の女子生徒が殺害され殺人の罪で服役した前川彰司さんの再審=やり直しの裁判で名古屋高裁金沢支部は18日、無罪を言い渡しました。

【写真を見る】裁判長「大変申し訳ありませんでした」検察は“不誠実で罪深い不正” 39年前の福井女子中学生殺害事件 7年服役の前川彰司さん(60)に再審無罪

懲役7年の判決を受け、服役した前川彰司さん(60)。事件発生から39年、18日に無罪が言い渡されました。

1986年3月、福井市で中学3年の女子生徒が包丁で殺害され、事件の1年後、当時21歳だった前川さんが逮捕されました。前川さんは捜査段階から一貫して無罪を主張。

去年10月、2度目の再審請求で名古屋高裁金沢支部が裁判のやり直しを認めました。

■再審請求から20年以上 前川さんに無罪

18日午後2時すぎ、名古屋高裁金沢支部で、増田啓祐裁判長は検察側の控訴を棄却し、前川さんに無罪を言い渡しました。判決を言い渡されると前川さんはまっすぐ前を向き、その後は軽く頷きながら裁判長の声に耳を傾けていました。

増田裁判長は「服に血がついた前川さんを見た」とする知人の証言について、知人が自身の刑事事件の量刑を有利にするためうその供述を行った可能性があるとしました。その上で、捜査に行き詰まった捜査機関が他の関係者に供述を誘導した疑いが払拭できないとし、有罪の決め手となった供述はいずれも信用できないと結論付けました。

さらに、検察が証言の誤りを認識しながら裁判で明らかにしなかったことは「不誠実で罪深い不正といわざるを得ず、到底容認できない」と厳しく非難しました。

再審制度に詳しい成城大学の指宿信教授
「単に検察側の控訴理由を否定しただけでなく、通常審・控訴審での検察の活動を強く批判した。警察による関係者の誘導をはっきり書き込まれていた。そういう意味で高く評価できる。警察の違法・検察の違法をはっきり指摘しているので、前川さんは県・国に対して、国家賠償請求を提起できるのではないか」

■取り返しのつかないこと「大変申し訳ありませんでした」

最後に増田啓祐裁判長は「前川さんのかけがえのない長い時間を服役という形で過ごさせたのは取り返しのつかないこと。大変申し訳ありませんでした。これからの前川さんに幸多からんことを心から願っています」と謝罪しました。

これに対し前川さんは、最初は下を向きながら噛みしめるように聞き、最後の方は裁判長を見つめ、涙ぐむように聞いていました。

判決後の前川彰司さんは「本当に心が空っぽ、感極まっている状態」と胸の内を明かしました。

検察側が来月1日までに上告しなければ前川さんは事件発生から39年を経て無罪が確定することになります。



7/18(金) 19:06

2025年07月21日配信の記事を見る

2025年07月21日

「捜査機関が供述誘導」39年前の福井女子中学生殺害事件 再審で前川彰司さん(60)に無罪判決

39年前、福井市で中学3年の女子生徒が殺害され、殺人の罪で服役した前川彰司さん(60)の再審=やり直しの裁判で、名古屋高裁金沢支部は18日午後2時、無罪を言い渡しました。増田啓祐裁判長は判決で、有罪の決め手となった知人の証言について「捜査に行き詰まった捜査機関が他の関係者に供述の誘導など不当な働きかけを行った疑いが払しょくできない」とし、供述は信用できないとしました。

【写真を見る】39年前の事件現場・1995年に有罪判決を受けた前川さんなど再審までの歩み

前川さんは法廷で無罪を言い渡された瞬間、まっすぐ前を見つめ、その後は時々上を向きながら軽く頷き、判決に耳を傾けていました。



7/18(金) 14:05

2025年07月21日配信の記事を見る