5月10日、78歳の男性が金沢市の「山側環状」を軽乗用車で逆走して女子大学生に大けがをさせ、その場から走り去ったひき逃げ事件で、国土交通省金沢河川国道事務所はインターチェンジの出入り口で、路面標示の塗り直しなど対策に乗り出すことになりました。
【写真を見る】薄れていた“進入禁止”の路面標示・点検する警察と国交省
5月10日夜、金沢市鈴見台1丁目の国道159号、通称「山側環状」で78歳の男性が運転する軽乗用車が逆走し、避けようとした女子大学生が運転する車がガードレールに衝突しました。女子大学生は背骨を折るなどの大けがをしました。
男性はその場から走り去ったとしてひき逃げの疑いで逮捕されましたが、その後、釈放され、在宅での捜査が続いています。
男性は事件現場からおよそ2キロ北の東長江ICから誤って進入したとみられています。関係者によりますと、金沢河川国道事務所は山側環状にある5つのICの出入り口で逆走防止の対策に乗り出すことになりました。
このうち東長江ICでは、薄れていた「進入禁止」の路面標示を塗り直すほか、交差点内に車を正しい入口まで誘導する区画線を新たに設けることにし、6月26日の夜に工事を実施する予定です。
このほかのインターチェンジでも進入禁止を示す道路標識の追加や、誤って出口から進入した場合に運転手が逆走を認識するための標識を設置することにしています。
急増する特殊詐欺の被害を未然に防ごうと警察は13日、石川県白山市で買い物客に注意を呼び掛けるキャンペーンを行いました。
キャンペーンは石川県警の「特殊詐欺等被害防止集中取組期間」に合わせて行われ、白山市西米光町のスーパーマーケットで警察官やボランティアらが詐欺の手口などが書かれたチラシを手渡しました。
県内の特殊詐欺事件は、2025年に入ってから5月末までに83件と2倍以上に増えていて、被害額はおよそ6億1800万円に上ります。
白山警察署生活安全課の田頭由香子課長は「携帯電話にかかってきて被害に遭う方が多くなっているので、幅広い年代の方に怪しいと思ったらまず確認するということを呼びかけたい」と話しました。
警察は不審に感じた場合は家族や友人、警察に相談するよう呼びかけています。
石川県内の路上で10歳未満の少女に「おうちに遊びにおいで」などと書いた手紙を手渡し誘拐しようとしたとして、金沢市の56歳の男が逮捕されました。
未成年者誘拐未遂の疑いで逮捕されたのは、金沢市内に住む会社員の男(56)です。
警察によりますと、男は5月ごろ、県内の路上で10歳未満の少女に、「おうちに遊びにおいで。パパ、ママに内緒だよ」などと書いた手紙を渡し、誘拐しようとした疑いが持たれています。
5日に、少女の関係者が警察に届け出たことで被害が明らかになりました。
少女にけがはありませんでした。
調べに対し男は「手紙を渡したことは事実だが、家に遊びにおいでと書いた記憶はない」と容疑を否認しています。
警察は余罪についても調べを進めています。
無許可で車に客を乗せて運賃を受け取るいわゆる「白タク営業」を行ったとして、ベトナム国籍の36歳の男が逮捕されました。外国人による「白タク営業」の摘発は石川県内で初めてです。
道路運送法違反の無許可経営の疑いで3日逮捕されたのは、ベトナム国籍で小松市に住むの36歳の派遣社員の男です。
警察によりますと、男は今年2月16日から26日までの間に数回、自分が所有する乗用車に無許可で客を乗せ、運賃を受け取った疑いが持たれています。
男はベトナム人の客を中心に、関西方面から石川県内に向けて客を運んでいたということで、少なくとも合わせて4万円以上の運賃を受け取っていたとみられています。外国人による無許可経営での摘発は石川県内で初めてです。
警察は捜査に支障があるとして認否を明らかにしておらず、組織的な犯行の可能性もあるとみて、捜査を進めています。
押収されたのは仏像のほか金属類など50点以上です。石川県加賀市の寺に侵入し仏像などを盗もうとしたとして、外国籍の男3人が逮捕されました。
【詳しく見る】外国籍の男3人を逮捕 押収された仏像
建造物侵入や窃盗未遂の疑いで逮捕されたのは、ブラジル国籍で能登町に住む自称解体業の男(42)のほか、ボリビア国籍の男(25)とブラジル国籍の男(54)の合わせて3人です。
警察によりますと、3人は5月25日の午後1時ごろ、加賀市内で閉鎖されている寺に侵入し、仏像などを盗もうとした疑いが持たれています。
通行人から通報を受けた警察官が3人のうち2人をその場で逮捕し、残る男も翌日逮捕されました。警察は男らの車などから見つかった仏像や水道の蛇口などの金属類、合わせて58点を押収しました。
転売目的で犯行に及んだとみて、余罪についても捜査しています。
3人は能登半島地震の解体現場で働いていたとみられています。
石川県七尾市内の交番の敷地などに火のついた爆竹を複数回投げ込み、警察の業務を妨害したとして、会社員の男2人が威力業務妨害の疑いで逮捕されました。
威力業務妨害の疑いで逮捕されたのは、石川県羽咋市柴垣町に住む20歳の会社員と志賀町に住む19歳の会社員の男の2人です。
警察によりますと、2人は、今月5日午後10時20分ごろから6日の午前1時45分ごろまでの間、3回にわたり、石川県七尾市内にある交番前の敷地や道路に走行中の軽乗用車の中から火のついた爆竹を投げ込み爆発させ、警察官に爆発物の有無の確認などを余儀なくさせるなど、業務を妨害した疑いがもたれています。
20歳の男は、「間違いない」と容疑を認める一方、19歳の男は、「一部覚えていない」と容疑を一部否認しています。
警察では、詳しい動機について調べを進めています。
2024年10月金沢市で当時18歳の男が運転する車が電柱に衝突し乗っていた3人が死傷した事故で危険運転致死傷の罪に問われた特定少年の裁判員裁判が9日から金沢地裁で始まりました。
【写真を見る】検察側「車浮き上がる感覚を楽しもうとした」制限速度50キロ超で3人死傷 危険運転致死傷罪に問われた特定少年の初公判 被告側は保護処分求める
男は起訴内容を認めた一方、弁護側は刑事処分ではなく保護処分が妥当と主張しています。
この裁判は、2024年10月16日午後11時半ごろ、金沢市東蚊爪町で軽乗用車がセンターラインを越え道路脇の電柱に衝突し乗っていた男子大学生1人が死亡別の男性2人が重軽傷を負った事故で車を運転していた金沢市の無職の男(19)が危険運転致死傷の罪に問われているものです。
金沢地裁で開かれた初公判で、被告は起訴内容を認めました。
■検察側「スリルを楽しみたいという理由で」被告側は保護処分求める
検察側は被告がスリルを楽しみたいという理由でカーブ手前から高速度で進み、浮き上がる感覚を友人らと楽しもうとして制限速度の時速40キロを上回る時速およそ90キロで車を走らせたと指摘しました。
一方で弁護側は、亡くなった男子大学生を含む後部座席に座っていた2人はシートベルトを着用しておらず被告は事故の前に何かにつかまるよう指摘を繰り返したと主張。
刑事処分ではなく保護処分が妥当とし家庭裁判所への移送を求めています。
判決は、6月26日に言い渡されます。
2023年9月、白山市内のホテルで20代の女性が殺害された事件。殺人などの罪により一審で懲役30年の判決を受けた被告の控訴審が10日開かれ、弁護側は量刑が不当に重いとし一審判決の破棄を求めました。
【写真を見る】「殺人願望は誤解」石川・白山市の女性殺人事件控訴審 弁護側は一審の懲役30年の破棄求める
この裁判は、2023年9月、白山市内のホテルの一室で20代の女性の首や胸などを自分で作った刃物で刺して殺害した上、現金およそ1万9000円を盗んだとして、白山市中柏野町の無職・中村信之被告55歳が殺人や窃盗などの罪に問われたものです。
一審の金沢地裁は強固な殺意に基づく犯行として、求刑通り懲役30年の判決を言い渡しました。
名古屋高裁金沢支部で開かれた控訴審で弁護側は、以前から持っていた「殺人願望」を実現させたと考えるのは誤解であり、再犯の恐れはないなどとして、一審判決の量刑は不当に重いものと主張しました。
裁判は結審し、判決は7月10日に言い渡されます。
6月9日は語呂合わせで「ロックの日」です。
石川県内では各地で警察や学生らによる犯罪防止のキャンペーンが行われました。
県内12か所で「ロックの日」に合わせて自転車の盗難被害防止を呼びかけるキャンペーンが行われました。
このうち白山市の金城大学では、警察官ら7人が登校する学生に鍵かけの徹底に加え、最近急増しているSNS型の投資詐欺やロマンス詐欺への注意を呼びかけるチラシを配りました。
【写真を見る】石川県内で「犯罪をロック」キャンペーン実施 自転車盗難防止と合わせてSNS型投資・ロマンス詐欺被害防止呼びかけ 白山市
白山警察署 生活安全課 田頭由香子課長「ネットバンキングを利用した振り込みや、外部から分からないうちに被害に遭っている(ケースが)多い。犯行形態を皆さんに分かりやすく予防を呼びかけるのが大事だと思っている。」
石川県警によりますと、2025年に入って特殊詐欺やSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺の被害件数は去年の同じ時期に比べ70件多い合わせて132件確認されています。
また、被害金額も8億円余り多いおよそ11億8900万円となっています。
石川県小松市に住む60代の男性が、SNSを通じて儲け話を持ちかけられ、およそ1000万円をだましとられる詐欺の被害に遭いました。
石川県内では、SNS型ロマンス詐欺の被害が相次いでいて、警察が注意を呼びかけています。
警察によりますと2025年4月上旬ごろ、石川県小松市の60代男性がSNSを通じて、女性とやりとりを始めました。
男性は、やりとりの中で女性に好意を抱くようになり、その後、女性からネットショッピングの運営話を持ちかけられました。
女性は、注文された商品の代金を立て替え、客に商品が届くと、仕入れ値に利益が上乗せされた金額がもらえるなどといい、男性は商品の仕入れ代金や保証金名目で14回にわたって、およそ1000万円を指定された口座に振り込みました。
しかし、男性が金を引き出そうと連絡したところ、追加の請求をされたことで不審に思い、弁護士に相談したところ、詐欺の被害が発覚しました。
男性は、一度だけ利益分を含む入金があったことで信用してしまったと話しています。
石川県内では5月末までにも同様の手口で七尾市の50代男性がおよそ2000万円をだまし取られる被害に遭っていて、警察は、知らないアカウントや会ったことがない相手の話を信じないなど注意を呼び掛けています。
金沢市で5月、78歳の男が運転する車が、通称「山側環状」を逆走し、衝突した車の女性に大けがを負わせ逃走する事件が起きました。
【写真を見る】「ミラーだけじゃなく直接見て安全確認の習慣づけを」逆走事故受け高齢者向けに安全講習会
市内の自動車学校では3日、高齢ドライバーの事故を防ぐため安全講習会が開かれました。
金沢市のエクシール城東で開かれた教室には、65歳から85歳の高齢者ドライバー8人が参加し、教習所内のコースで方向転換など基本的な運転操作を確認しました。
■指導員「ミラーだけじゃなく直接見て確認する習慣づけを」
指導員は大きな問題はないとしましたが、方向転換する際にはいくつか細かい注意点もあったようです。
指導員「直接左後ろ角をミラーだけじゃなくて直接見て確認するように習慣づけてもらうとよかった」
参加者の男性(85)「Q講習受けてみて?緊張した。きちんともっと基本を守らないとダメだと思った」男性(84)「車庫入れが左側が見にくいことで先生のいうような方法が取れていないということで自分でも考えたい」
金沢東警察署・松本里香交通一課長「まず自分の身体能力を見直してもらって自分の(運転の)クセをしっかりと確認して安全な運転をしてもらいたい」
県警では今後も、県内各地の自動車学校に協力してもらい、無料の高齢者講習を開いて安全意識を高めていきたいとしています。
能登半島地震ではいまも石川県輪島市で2人の行方が分かっていません。このうち、当時59歳の女性が土砂崩れに巻き込まれた輪島市名舟町の現場で、2日、およそ1年3か月ぶりに捜索が再開されました。
【写真を見る】能登半島地震の行方不明者 警察が1年3か月ぶりに捜索再開 石川・輪島市
記者リポート「輪島市名舟町です。現在建っている家の隣には行方不明となっている女性の自宅がありました。きょう1年3か月ぶりに捜索活動が再開されています。」
住民などによりますと、輪島市名舟町では向濱幸子さん当時59歳が土砂崩れに巻き込まれ、今も行方不明となっています。一緒に土砂崩れに巻き込まれた両親は、2024年、遺体で発見されました。
■梅雨入りを前に堆積する土砂の移設に合わせて捜索を再開
今回、土砂崩れが発生しやすくなる梅雨入りを前に県の奥能登農林総合事務所が堆積している土砂の移設を始めたことに合わせ、2日朝、捜索が再開され、県警災害対策課や建設会社の社員など13人が参加しました。
現場では地元の区長が捜索の様子を見守っていました。
輪島市名舟町・鍵谷浩平区長「なかなか難しいかもしれないが小さな手がかりでも見つかってもらえればありがたい」「長い時間経っている一刻も早くという気持ちだけ」
土砂を名舟港に移す工事は2週間ほど行われる予定で、工事と並行して向濱さんの手がかりがないか捜索が続けられます。
輪島市内では町野町でも1人の行方が分からないままとなっていますが、捜索再開のめどは立っていません。
石川県七尾市に住む50代の男性が、SNSを通じて副業を持ちかけられ、約2000万円をだましとられる詐欺の被害に遭いました。
警察がSNS型ロマンス詐欺事件として捜査しています。
警察によりますと2025年4月下旬ごろ、七尾市の50代男性がSNSを通じて、日本人の名前を名乗る女性とやりとりを始めました。
男性は、やりとりの中で女性に好意を抱くようになり、その後、女性からネットショッピングを利用した副業に誘われました。女性は、サイト上で注文を受けた商品を一時的に買い取り、注文先に高値で売れば買値の15〜30%ほどの利益が得られるなどと持ち掛け、男性はその後、十数回にわたって、約2000万円を指定された口座に振り込みました。しかし、金を引き出そうとしても運営者との連絡が取れなくなったことから金融機関に勤める知人に相談し、詐欺の被害が発覚しました。
警察は、SNS型ロマンス詐欺事件として捜査するとともに、投資や儲け話はまず詐欺を疑うなど、注意を呼び掛けています。
1日午前、石川県珠洲市の海岸で釣りをしていた男性(37)が海に転落する事故がありました。
男性はヘリで救出されましたが、その後死亡が確認されました。
1日午前8時50分過ぎ、石川県珠洲市馬緤町の海岸にある大崎島の近くで、「釣りをしていて海に落ちた人が50メートルほど沖に流されている」と一緒に釣りをしていた人から消防に通報がありました。
消防や警察によりますと、この事故で能登町小木に住む自営業の男性(37)が大波にのまれ、海に転落し、県の防災ヘリで救出されましたが、およそ3時間後に搬送先の病院で死亡が確認されました。
能登半島地震による大規模な土砂崩れで、今も1人の行方がわからないままとなっている石川県輪島市名舟町で、石川県警が6月2日から、捜索活動を再開することになりました。
【写真を見る】能登半島地震で今も行方不明の1人の捜索を6月2日に再開 石川・輪島市
輪島市名舟町では、2024年1月の能登半島地震以降、捜索が続けられていましたが、さらなる土砂崩れが起きる恐れがあるとして、2024年3月5日以降、捜索が中断されていました。
県警などによりますと、6月2日に奥能登農林総合事務所が名舟町で堆積した土砂の撤去作業を始めることを受け、行方不明者の捜索を再開することを決めました。
捜索活動には県警の災害対策課などから10人の警察官が動員される予定だということです。
能登半島地震により輪島市では、名舟町と町野町寺山で2人の行方が今も分からないままとなっています。