2024年、千葉県市原市のホテルで従業員の女性を殺害した罪などに問われている元同僚の男の裁判員裁判で、検察は10月24日、男に懲役22年を求刑しました。
江川敦被告は2024年11月、市原市のホテルで夜勤中だった元同僚・佐伯仁美さんの首をひもで絞め、腹を包丁で複数回刺すなどして殺害した上、レジから現金を盗んだ罪などに問われています。
24日、千葉地裁で開かれた裁判で、検察側は、「一方的な好意を寄せられ、殺された被害者の恐怖感は想像を絶する。ストーカー殺人的な要素が認められる」と指摘。
被告が境界知能に該当することについては、「知的能力が低いことは殺人を正当化する理由に足りえない」とし、懲役22年を求刑しました。
一方、弁護側は、「殺害に関する計画性はなかった。境界知能が動機の形成過程に影響した」として、懲役14年が相当と主張しました。
判決は30日に言い渡される予定です。
麻薬に指定されているケタミン約19キロ、末端価格にして4億1800万円相当を密輸しようとしたとして、イギリス人の女が逮捕されました。
東京税関成田税関支署によりますと、ケタミンはもともとインドで開発された動物用の麻酔薬でしたが、吸引することで幻覚作用を引き起こすなどとして、日本では2007年に麻薬に指定されています。
イギリス国籍のヘレン・テスファガーヴァー容疑者は9月、ドイツから成田空港に到着した際、スーツケースに約19キロのケタミンを入れて密輸しようとしたとして関税法違反などの疑いで逮捕されました。
また、同じくイギリス国籍のジャマ・マリエ・カー容疑者も9月、ほぼ同じ手口で約18キロのケタミンを密輸しようとした疑いで逮捕されました。
調べに対し、2人は「高額な報酬で頼まれ日本に持ち込んだが、中身は知らなかった」などと話し、容疑を否認しているということです。
ケタミンの密輸摘発はここ数年で増えていて、今回の押収量は成田空港で過去1番・2番の多さだということです。
麻薬など不正薬物の密輸を撲滅するため、空港利用者に積極的な情報提供を呼びかけるキャンペーンが10月23日、成田空港で行われました。
23日朝、成田空港で行われたキャンペーンには、輸入貨物の通関の申告を行う業者などで作る団体の関係者や東京税関成田税関支署の職員ら約30人が参加しました。
参加者らは、密輸専用の通報ダイヤルの番号が大きく書かれたチラシを配りながら、怪しいと思ったら積極的に通報するよう旅行客などに呼びかけていました。
成田税関支署によりますと、2025年度上半期に全国の税関が摘発した不正薬物全体の押収量は2トンを超え、過去最多となっていて、成田空港での押収量も192キロと、2024年の上半期の1.2倍の多さになるなど深刻な状況です。
なお、密輸専用の通報ダイヤルは、薬物を示す「白色」と拳銃などの銃器を示す「黒色」を語呂合わせにした、0120―461―961となっています。
2024年、千葉県市原市のホテルで従業員の女性を殺害したとして、殺人などの罪に問われている元同僚の男の裁判員裁判が10月22日、千葉地方裁判所で開かれ男は犯行時の心境を明らかにしました。
江川敦被告は2024年11月、市原市のホテルで働いていた元同僚の佐伯仁美さんの首を絞めて、腹を包丁で複数回刺すなどして殺害したうえ、レジから現金約1万2000円を盗むなどしたとされています。
江川被告は22日、千葉地裁で開かれた被告人質問で、佐伯さんに連絡先を聞いてもはぐらかされたと述べ、「自分に好意を持っていると思っていた」「裏切られたという思いが強く止められなかった」と犯行時の心境を明らかにしました。
続く証人尋問で、被告の鑑定留置を担当した精神科医は「被告は境界知能に該当し、論理的な状況判断が不得手」と説明。
そのうえで「女性配信者とSNSでやり取りし、求めに応じて携帯代などを援助していたが、突然連絡が途絶えた」「自分をだまして送金させていた女性たちへの怒りが重なったのでは」などと証言しました。
次回の裁判は24日開かれ、論告求刑などが行われる予定です。
被害者の約半数は40代以下の人たちです。
警察官を装う「ニセ警察詐欺」への注意を呼び掛ける活動が10月21日、千葉大学で行われました。
「ニセ警察詐欺」は、警察官を名乗る人物が「あなたの口座が不正に使われている」などと不安をあおり、SNSで警察手帳や逮捕状の画像を送信して現金をだまし取る手口で、高齢者のほか学生や就労世代にも被害が拡大しています。
こうしたことから千葉県警は21日、生命保険協会などの関係機関と連携して、千葉大学の学生らに対し「警察はSNSで連絡しません」、「警察手帳などの画像を送りません」などと記載された啓発グッズを手渡しました。
県警によりますと、2025年1月から7月末までのニセ警察詐欺の被害者のうち、約半数が40代以下ということで、県警の担当者は「手口がわかれば被害防止につながる」と活動の意義を語っています。
千葉県船橋市の自宅で妻を殺害したとして、77歳の男が10月20日、逮捕されました。
殺人の疑いで逮捕されたのは、船橋市若松の無職、菱木昭容疑者です。
千葉県警の調べによりますと、菱木容疑者は19日から20日にかけて、自宅の団地の部屋で2人暮らしだった78歳の妻の文江さんを殺害した疑いが持たれています。
調べに対し菱木容疑者は「感情のままに、妻の首をネクタイで絞めて殺してしまった」と容疑を認め、「言うことを聞いてくれず、自分を否定するのでカッとなってしまった」と供述しています。
20日の朝、息子から「母の首を絞めて殺したと、父から電話があった」と通報があり、駆けつけた警察官が、浴室であおむけに倒れている文江さんを発見し、搬送先の病院で死亡が確認されました。
文江さんの遺体発見時に、菱木容疑者は外出していました。
2024年11月、千葉県市原市のホテルで従業員の女性を殺害したなどの罪に問われている、元同僚の男の初公判が10月21日、千葉地方裁判所で開かれ男は起訴内容を認めました。
江川敦被告(48)は2024年11月、市原市のホテルで勤務中だった従業員の佐伯仁美さん(56)の首を絞め、腹を包丁で複数回刺すなどして殺害したうえ、事務室のレジから現金約1万2000円を盗んだなどとして、殺人と窃盗などの罪に問われています。
21日、千葉地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で、江川被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
裁判では量刑が争点となっていて、検察側は「一方的に好意を持っていた佐伯さんに、電話番号を聞いたところはぐらかされ、店長に告げ口されるかもしれないと思って犯行に及んだ」と指摘。
一方、弁護側は精神鑑定の結果、想像力に乏しく計画的に行動するのが苦手な境界知能と認められるとして、「店長に怒られることへの不合理な恐怖があった」「女性配信者に現金数十万円をつぎ込んでいて、金に困っていた」などと主張しました。
千葉地方検察庁の30代の男性検事が、停職の懲戒処分を受けたことがわかりました。
男性検事は、取り調べを担当した参考人から飲食代など、少なくともあわせて100万円以上の接待を受けていたということです。
停職10か月の懲戒処分を受けたのは、千葉地検の30代の男性検事です。
千葉地検によりますと男性検事は、取り調べを担当した参考人から事件終結後の2022年9月頃から2025年7月頃までの約3年間に合わせて27回に渡って、都内高級すし店での飲食やタクシー代、それにホテル代など、少なくとも109万円あまりの接待を受けていたということです。
男性検事は聞き取りに対し、「倫理意識が乏しかった」と話し、10月17日付で辞職したということです。
千葉地検は「事件関係者と交友関係を継続し、供与を受けたことは検察の信用を失墜させる行為で極めて遺憾、深くお詫びする」とコメントし、再発防止を徹底するとしています。
盗撮被害を防ぐため、JR千葉駅のエスカレーター横に11枚の「盗撮防止ミラー」が設置されました。
JR千葉駅東口エスカレーター横の壁に設置されたアクリル製の鏡11枚。縦65センチ横54.5センチの「盗撮防止ミラー」には、盗撮警戒中と書かれたステッカーが貼られ、千葉県警はこの鏡を活用して盗撮犯の存在に気付いてもらいたいとしています。
16日は、盗撮防止ミラーを見て身だしなみを整えようとしていた女性が、背後から盗撮しようとしていた不審者に気づく一連の流れを、デモンストレーションとして行いました。
千葉県内の盗撮の検挙件数は、2025年に入ってから9月までに前の年の同じ時期より80件多い269件に上っています。
盗撮防止ミラーは9月から10月16日までに県内の7つの駅で設置されていて、県警は今後も拡大していく方針です。
千葉県警本部生活安全部犯罪抑止推進室 平野 文明室長
「鏡をつけることによって被害者が未然に防止でき、被疑者は自分が見られているということで犯罪を思いとどまってもらうことを期待」
10月16日午前、千葉県松戸市の住宅で10代前半の男の子と40代の男性が倒れているのが見つかりました。
2人は病院に搬送されましたが、男の子は死亡し、男性は重症です。
千葉県警や消防によりますと、15日午前10時半頃、松戸市高塚新田の住宅で市の職員から「訪問したが応答がなく、心配になった」と警察に通報がありました。
現場は親子2人が住んでいる2階建ての木造住宅で、1日たっても安否が確認できなかったとして16日朝、消防が窓を割って住宅に入ると1階の居室部分で男の子と男性が倒れているのを発見。
近くには練炭こんろがあったということです。
2人は病院に搬送されましたが男の子は死亡が確認され、男性は、重症です。
2人に目立った外傷はなく、室内に荒らされた痕跡が確認されていないことなどから、県警は、無理心中の可能性を視野に捜査しています。
盗撮の疑いで逮捕され、その後不起訴となった千葉市消防局の20代の男性消防士長について、千葉市は10月15日、停職6カ月とする懲戒処分を行いました。
停職6カ月の懲戒処分を受けたのは、千葉市消防局緑消防署の男性消防士長(28)です。
市によりますと、消防士長は2025年6月、八千代市内の商業施設で女子高校生のスカートの中をスマートフォンで動画撮影したとして、盗撮の疑いで逮捕・送検され、10月6日、被害者との示談が成立したとして不起訴処分となりました。
市の聞き取りに対し、消防士長は「被害者の心を深く傷つけ、償いきれないほどの罪を犯した」と反省の弁を述べていて、15日付で依願退職しています。
職員の処分を受け、千葉市消防局の市村裕二消防局長は、「職員が盗撮行為に及んだことは誠に遺憾で、深くお詫びします。今後、職員一丸となって再発防止に取り組みます」とコメントしています。
千葉県教育委員会は10月15日、わいせつ行為などで、いずれも県内の公立学校の男性教諭3人を、免職の懲戒処分にしました。
2025年度のわいせつ関連の懲戒処分件数は、すでに2024年度1年間の件数に達しています。
県教育委員会の会見
「県民の信頼を裏切り、誠に申し訳なく深くお詫びします。申し訳ございません」
公立中学校の30代の男性教諭は2022年4月ごろ、県内の自宅で中学時代担任をしていた女子高校生に対し体を触るなどのわいせつな行為をし、県立高校の20代の男性教諭も2024年4月から5月、自宅や教室で教科の担当をしていた女子生徒の体を触りました。
いずれも免職となりましたが、県教委は被害者保護の観点から、教諭の氏名などを明らかにしていません。
一方、県立船橋夏見特別支援学校の阿部真也教諭(36)は、2025年6月、船橋市内の居酒屋で知人とハイボールを5杯程度飲んだ帰りに自転車を運転し、警察の呼気検査で基準値を超えるアルコールが検出されました。自転車の飲酒運転による免職は初めてだということです。
このほか、勤務する県東部の公立中学校の女子生徒に対し髪を触るなどした、24歳の男性教諭ら2人が減給となりました。
2025年度のわいせつ関連の懲戒処分件数は12件にのぼり、2024年度1年間の件数に並びました。
このため県教委は今後、有識者会議を開き専門家から提言を求めるなど、再発防止に向けた取り組みを強化するとしています。
2024年、千葉県市川市などで起きた「闇バイト強盗」の実行役を担った22歳の男の裁判員裁判で、千葉地方裁判所は10月14日、男に懲役16年の判決を言い渡しました。
高梨謙吾被告は2024年10月、市川市や白井市の住宅に押し入り、住人にけがをさせて現金などを奪い、市川市の事件では住人の女性を連れ去り、監禁した罪などに問われていました。
14日の判決公判で千葉地裁の水上周裁判長は、「無計画に借金を重ね、手っ取り早く報酬を得ようと、犯罪と認識しながらSNSの求人に応募した」、「終始、指示に従う立場であったものの、ほかの実行役と協力し合い、さしたるちゅうちょもなく主体的に関与した刑事責任は重大である」と指摘し、懲役20年の求刑に対して、懲役16年の判決を言い渡しました。
9月、JR西船橋駅で女子高校生の下着を盗撮しようとしたとして逮捕された船橋市の職員について、市は10月10日、免職の懲戒処分を行いました。
船橋市役所の会見-
「職員がこのような不祥事を起こし、市民の皆様に申し訳なく、心からお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」
10月10日付けで懲戒免職処分を受けたのは、船橋市税務部の隈部拓人係員(32)です。
市や千葉県警によりますと、隈部係員は9月5日、JR西船橋駅構内のエスカレーターで、女子高校生の背後からスカートにスマートフォンを差し入れて、盗撮しようとしたとして逮捕されました。
県警の調べに対し、隈部係員は容疑を認めていて、市の聞き取りに対しては、3年ほど前から、20回から30回ほど、同様の盗撮行為を行っていたことを話したということです。
10月8日午後、千葉県船橋市の路上で横断歩道を渡っていた女性がトラックにひき逃げされた事件で、千葉県警は10月9日、埼玉県の運転手の男を過失運転致傷などの疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは埼玉県加須市の運送会社の運転手、間中龍斗容疑者(24)です。
警察によりますと、間中容疑者は10月8日午後1時半ごろ、船橋市浜町の信号機のある交差点を大型貨物トラックで走行中に、横断歩道を渡っていた市内在住の68歳の女性をひいて、けがをさせたにもかかわらず、そのまま逃げた疑いが持たれています。
女性は、腕の骨を折るなど大けがをしましたが、命に別条はないということです。
調べに対し間中容疑者は「歩行者にぶつかり、けがをさせた認識はない」と容疑を否認しています。
県警は、目撃者の話や周囲を走っていた車両のドライブレコーダーの映像などから、間中容疑者を特定しました。
現場は、JR南船橋駅から西に約100メートルの大型商業施設が立ち並ぶエリアです。
10月8日午後、船橋市で横断歩道を渡っていた女性が車に轢かれました。
車はそのまま逃走したため、千葉県警はひき逃げ事件として逃げた車の行方を追っています。
県警や消防によりますと、8日午後1時半ごろ、船橋市浜町の信号機のある交差点で、「トラックと歩行者の事故」と目撃者から110番通報がありました。
この事故で横断歩道を渡っていた60代の女性が、腕などに大けがをして病院に搬送されました。
事故を起こしたとみられるトラックは現場から逃走していて、県警はひき逃げ事件として車の行方を追うとともに、事故のいきさつを調べています。
現場は、JR南船橋駅から西に約100メートルの大型商業施設が立ち並ぶエリアです。
10月8日午後、千葉県八千代市で自転車がトラックにはねられる事故があり、小学生とみられる男の子が死亡しました。
事故があったのは、八千代市大和田新田の片側一車線の県道です。
千葉県警によりますと、この事故で小学校高学年くらいの男の子が、大型のトラックにはねられて頭などを強く打ち、現場で死亡が確認されました。
男の子は当時、ガードレールのない歩道を自転車で走行していて、前から来た高校生が乗る自転車とすれ違う際にバランスを崩し、車道側に倒れたとみられています。
また現場の状況から、男の子はヘルメットを着用していなかったとみられています。
県警はトラックを運転していた20代の男性から話を聞くなどして、事故のいきさつを調べています。
現場は、東葉高速鉄道「八千代緑が丘駅」から南西に約1キロの民家や集合住宅が立ち並ぶ地域です。
他人の土地に許可なく残土を搬入したなどとして、千葉県木更津市の会社役員の男が逮捕されました。
不動産侵奪の疑いで逮捕されたのは、木更津市の土木会社「柊建」の代表取締役、伊良波翔太容疑者(28)です。
千葉県警によりますと、伊良波容疑者は2023年10月から11月にかけて、袖ケ浦市が所有する土地のほか、個人5人が所有する袖ケ浦市内のテニスコート約5面分に当たる土地に、勝手に残土などを搬入した疑いが持たれています。
調べに対し伊良波容疑者は「他人の土地を侵害したとは思っていない」と容疑を否認しているということです。
県警は、2023年12月20日に土地の所有者の1人から「ダンプ数台が土を捨てている」との110番通報を受け、ダンプカーの運転手への聞き取り捜査などから、事件が発覚しました。
県警は余罪の有無などを調べています。