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2025年10月23日

特殊詐欺や事故、地域課題研究し解決へ 県警科捜研、山形大が協定

 県警の科学捜査研究所(科捜研)は21日、山形大が今年4月に新設した学部相当の「社会共創デジタル学環」と連携協定を結んだ。科捜研の研究員が非常勤講師となり、同大で心理学の演習を受け持つ。特殊詐欺(うそ電話詐欺)や交通事故など、具体的な地域課題について学生と共同研究し、被害防止などの解決策を探る。

 協定に基づき、学環2年の科目「共創実践演習」の講師として、科捜研は心理分野の研究員を派遣。犯罪者や被害者の心理などについて講義する。3~4年の科目「共創実践研究」では自治体や企業などとともに科捜研の担当者が助言し、文理横断型の研究テーマ設定を支援。学生とともに特殊詐欺や交通事故など、地域の課題について対策を考える。

 同大は工学部や理学部などの学術的な知見を科捜研に提供する。DNA型や薬物の鑑定の高度化や効率化などに生かす。

 締結式が同日、県警本部で行われ、科捜研の木之内元明所長は「新しい科学技術を捜査に取り入れ、県民の安全につなげる」、渡辺信晃山形大社会共創デジタル学環長は「科捜研のノウハウを教育に生かす貴重な機会になる」とあいさつした。同学環が連携協定を結ぶのは、山形、上山両市などに続き3例目。



10/22(水) 9:01

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